研究課題/領域番号 |
19K09276
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
岡村 誉 自治医科大学, 医学部, 講師 (70438646)
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研究分担者 |
木村 直行 自治医科大学, 医学部, 教授 (20382898)
荒川 衛 自治医科大学, 医学部, 助教 (30624647)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | サルコペニア / 心臓 |
研究開始時の研究の概要 |
近年サルコぺニアが生命予後に影響すると注目されているが、心臓血管外科領域における術後長期予後への影響は明らかではない.心臓・大血管手術患者において従来の腸腰筋面積の測定に加え、サルコぺニアに関連するマイオカイン(骨格筋から放出されるサイトカイン)の測定、MRIによる腸腰筋の質的異常の診断および術前運動機能を調べ、術後長期予後に及ぼす影響を明らかにする.本研究は、サルコぺニアの未だ解明されていない基礎的研究を完成し、術後長期予後を予測するサルコぺニアの新たな診断基準の確立および治療への臨床応用に展開するための基盤となる研究を行う.
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研究成果の概要 |
心臓血管外科領域においてサルコぺニア(加齢に伴う全身の筋肉量・筋力の低下)の術後予後への影響は明らかではない。我々は心臓弁膜症手術患者において術前CTから 腸腰筋面積からサルコペニアを定義し、サルコペニア群で有意に術後遠隔生存率が低い結果を得て、2019年に論文発表した。冠動脈バイパス術患者においても同様の研究を行い、2019年に海外学会で口演し、2020年に論文発表した。また、術前にサルコペニアに関連するマイオカイン(骨格筋から放出されるサイトカイン)の測定も行い、サルコペニア、フレイルおよび術後リハビリの進行と関係あるとの結果を得て、現在論文投稿中である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
心臓血管外科では同じ疾患に対して複数の治療法が存在し、また患者の高齢化に伴い、最適な治療を行うための術前の手術リスクおよび術後長期予後評価の重要性が増している。近年、加齢に伴う全身の脆弱性やサルコぺニア(筋肉量・筋力の低下)と術後予後との関連が注目されている。今回我々は、心臓手術患者において術前サルコぺニアが長期生存率の悪化に関係するとの結果を得て、論文発表した。また、骨格筋から分泌されるマイオカインという物質が術前脆弱性やサルコペニアと関連しているとの結果を得て、より簡便に採血で術前脆弱性やサルコペニアの診断ができる可能性が示唆された。
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