研究課題/領域番号 |
19K09278
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55030:心臓血管外科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
川島 友和 東邦大学, 医学部, 准教授 (00328402)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
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キーワード | 臨床解剖 / 心臓刺激伝導系 / 心臓血管科学 / 心臓血管外科 / 伝導障害 / 房室伝導系 / 体内配置 / 画像解析 / 心臓 / 刺激伝導系 / 3次元画像解析 / 多次元解剖学 / 臨床解剖学 / 画像解剖 / マイクロCT / 不整脈 / 人体刺激伝導系 / 4次元情報 / CTスキャナー |
研究開始時の研究の概要 |
心臓刺激伝導系の術後障害は、患者QOLを著しく損ねる合併症の1つとなるが、心臓刺激伝導系の構造の多くが心臓内部に位置する繊細構造であるため、現在のいかなる画像モダリティーを用いてもその形態を認識できない。そこで、本研究では、独自に確立した刺激伝導系の解剖学的剖出技術に、近年開発してきたその3次元画像可視化技術を加えて、人体内配置が正確に反映された刺激伝導系の3次元立体配置を解明する。さらには、われわれの解析対象や環境の利点を生かし、加齢変化や病態変化に着目し、刺激伝導系の4次元構造を明らかにする。以上の解析より、臨床上有用な伝導障害回避のためのリスクコントロールモデルを作製する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、独自に確立した正確な人体内配置が反映された刺激伝導系の3次元モデルの作製技術をさらに発展させ、刺激伝導系の4次元形態情報化を行うことである。今回は生理的心臓軸変化に着目して、その4次元変化について成果公表した。 本解析では、刺激伝導系の体内3次元配置を可視化できた意義は大きい。また、立位心から横位心への変化に伴う近位房室伝導軸や左脚分岐部の走行の4次元変化を明らかにした。術前に心臓外形や傾きを把握することで、およその刺激伝導系の位置や走行を知る目安となる。 以上の結果は、術前・中に観察できない刺激伝導系の形態を科学的に推測可能とし、弁膜症外科における伝導障害回避の一助となる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本解析によって、体内配置が正しく反映された心臓刺激伝導系の3次元配置が明らかになった。さらに、立位心から横位心へ変化する際の刺激伝導系の4次元変化が明らかになった。現在のいかなる医療用画像解析機器を用いても、心臓の外からも内腔側からも把握することができず刺激伝導系を術前・中にある程度、刺激伝導系の体内配置を推測するための基盤データを心臓血管外科や循環器内科へ提供できたといえる。 以上の研究成果を報告した論文は、大きな反響があり、福田記念医療技術振興財団より第32回論文表彰を受けた。本研究の学術的意義や社会的意義が大きいことを示している。
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