研究課題/領域番号 |
19K09283
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
豊 洋次郎 京都大学, 医学研究科, 助教 (60829456)
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研究分担者 |
芳川 豊史 名古屋大学, 医学系研究科, 教授 (00452334)
伊達 洋至 京都大学, 医学研究科, 教授 (60252962)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 感染症 / 膿胸 / ファインバブル / 臓器保存 / 呼吸器外科 / 殺菌 / ウルトラファインバブル / オゾン / 抗生剤 / 洗浄 / 臓器保存液 / 殺菌作用 / 移植 / 肺移植 |
研究開始時の研究の概要 |
肺移植において移植肺(グラフト)機能不全は,早期死亡の主因であり、その成績は未だ満足すべきものではない。ドナー臓器摘出後の保存状態は肺移植後早期に生じるグラフト機能不全を引き起こす虚血再灌流傷害に直接影響する因子であり、周術期死亡の要因となる他、慢性拒絶のリスク因子とされる。現在臨床で使用されている単純冷却保存に、近年生鮮の長期保存を可能とした日本初の革新的技術であるウルトラファインバブル技術(生理活性作用を有した1μm以下の機能的微細気泡を液体に溶存させる技術)を導入することで、肺保存時間の延長、虚血再潅流肺障害に対する新たな治療選択肢になり得るかどうかを検討する計画を立案した。
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研究成果の概要 |
ウルトラファインバブル(UFB)は目に見えないほどの細かい泡である。殺菌効果を有するものの、半減期の短さから保存に適さなかったオゾンガスをUFBとして長期保存可能とした。基礎実験と動物実験によりオゾンUFBが、安全かつ高い殺菌力を有することを証明した。本溶液は感染症治療へと応用可能であり、従来抗生剤治療以外に有効な治療法が存在しなかったヒト体腔内の感染症に対する洗浄治療にも応用できることが期待される。本案件は、日本医療研究開発機構(AMED)橋渡し研究プログラムの支援を受けており、今後臨床応用を目指している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
オゾンウルトラファインバブル(UFB)製造装置の医療機器化により、これまで生理食塩水等の非殺菌性溶液でしか洗浄できなかった領域(体腔内や粘膜面など)に対してより効果の高い治療を行うことができるようになる。オゾンUFBを用いた治療により、薬剤耐性菌や難治性菌に対する治療効果が期待できるとともに、既存治療への上乗せ効果により、ドレナージ期間の短縮(患者の苦痛の軽減)、入院期間の短縮(医療費軽減)につながることが期待できる。本製剤は、整形外科などの他医療分野だけでなく、日常生活への応用も期待できる。
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