研究課題/領域番号 |
19K09297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55040:呼吸器外科学関連
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研究機関 | 愛知県がんセンター(研究所) (2020-2021) 国立研究開発法人国立がん研究センター (2019) |
研究代表者 |
吉川 聡明 愛知県がんセンター(研究所), 腫瘍免疫応答研究分野, 研究員 (00625957)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 腫瘍浸潤リンパ球 / 個別化医療 / ネオアンチゲン / TIL / 個別化 / T細胞移入療法 / 自己腫瘍反応性 / 疲弊化解除 / 肺がん |
研究開始時の研究の概要 |
肺がんでは遺伝子変異の種類や数は患者毎に大きく異なるため、腫瘍浸潤Tリンパ球(TIL)の多くは患者毎に異なる遺伝子変異由来抗原を認識していると予想される。一方、TILをin vitroで培養すると、その過程で増殖しやすいT細胞に偏ることや、疲弊化してしまうことが問題となり、必ずしも腫瘍を認識できるT細胞が効率よく得られるとは限らない。本研究では、TILを雑多な集団のまま増やして使用するのではなく、腫瘍を認識できるTILに着目し、さらに若返らせることで増殖能・長期生存能を亢進させ、持続的な抗腫瘍効果を高めた新たな個別化T細胞移入療法の開発を行う。
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研究成果の概要 |
肺がんでは患者毎に異なる多くの遺伝子変異が生じており、腫瘍浸潤Tリンパ球(TIL)の多くは、これらの抗原を認識していることが予想される。本研究では、手術で切除された肺がん組織検体を使用し、TILの自己腫瘍反応性を検証し治療への応用方法を検討した。独自に見出した細胞表面マーカーを使用して自己腫瘍反応性を持つTILを早期に単離し、さらにTCR遺伝子をクローニングした。また、次世代シーケンサー解析により患者毎の腫瘍特異的な遺伝子変異を抽出し、TILの認識抗原を同定した。今後さらにTILを若返らせることで増殖能・長期生存能を亢進させ、持続的な抗腫瘍効果を高めた新たな個別化T細胞移入療法の開発をめざす。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
肺がんは多くの遺伝子変異を有しており、さらにその多くは患者毎に異なる遺伝子変異であることが報告されている。そのため、これら遺伝子変異由来の抗原を標的とした個別化T細胞療法が実現すれば臨床における治療効果が期待できる。本研究で得られた成果から、TILの中の自己腫瘍反応性TILを効率よく同定、濃縮することが可能となった。今後これらの自己腫瘍反応性TILを若返らせて使用することができれば、根治を目標としたがん治療法として個別化T細胞移入療法を実現できると考えている。
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