研究課題/領域番号 |
19K09323
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
歌 大介 富山大学, 学術研究部薬学・和漢系, 准教授 (70598416)
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研究分担者 |
田口 徹 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 教授 (90464156)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 線維筋痛症 / 電気生理学 / 痛み / 脊髄後角 / in vivoパッチクランプ / シナプス伝達 / in vivo記録 / ニューロン / 筋膜性疼痛 / in vivo patch clamp / fibromyalgia / spinal dorsal horn / 筋 / pain / electrophysiology / 慢性疼痛 / chronic myalgia / spinal cord |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、線維筋痛症(FM)や筋・筋膜性疼痛(MPS)などの「慢性難治性筋痛疾患」の脊髄機構の全容解明とその有効薬物の同定を目的とする。その為に、①筋痛の脊髄情報伝達機構を可能にする新規in vivoパッチクランプ法の開発、②電気生理・行動薬理・生化学的解析法を駆使した治療薬の探索を行う。本研究により、慢性難治性筋痛疾患の脊髄機構の全容を明らかにし、新規治療薬開発への道筋を切り開く。
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研究成果の概要 |
本研究により、最初の目標であった、筋からの痛覚入力を受ける脊髄後角表層細胞の解析のための新規in vivoパッチクランプ法を世界に先駆け開発に成功した。また、慢性難治性筋痛モデル動物を用いた研究により、健常動物では見られない脊髄後角表層細胞の異常発火やシナプス応答性の増大を捉え、筋刺激に応答した脊髄後角表層細胞はある特徴的な細胞形態をしていることも明らかにできた。これらは未だ世界で誰も報告しておらず、筋痛覚過敏の脊髄機構を解明する世界初の知見である。本研究費支援により得られた研究成果は、国内外の学会・英文科学誌に報告しており社会へ積極的に発信している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、これまで国内外で全く行われていなかった筋痛時における脊髄後角での神経機構の変容の一端を解明することが出来た。また本研究で用いた技術は世界初のものであり、今後の生理学的意義も非常に大きい。また、得られた成果をもとに、今後筋痛覚過敏に対する治療薬開発のための分子ターゲットの発見に期待が持てるとともに、まだ不明点の多い線維筋痛症の病態メカニズム解明に貢献できるものと思われる。
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