研究課題/領域番号 |
19K09339
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55050:麻酔科学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
松尾 禎之 関西医科大学, 医学部, 講師 (50447926)
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研究分担者 |
広田 喜一 関西医科大学, 医学部, 教授 (00283606)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
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キーワード | 炎症 / 代謝 / ミトコンドリア / マクロファージ / 自然免疫 |
研究開始時の研究の概要 |
周術期管理においては侵襲や感染に起因する炎症を適切にコントロールすることが重要である。近年炎症応答において免疫細胞のエネルギー代謝様式の転換が起こることが報告され、炎症を制御するメカニズムとして細胞内代謝調節の重要性に注目が集まっている。 本申請では自然免疫担当細胞を解析モデルとして、細胞の代謝リプログラミングに周術期使用薬剤が及ぼす影響、および炎症応答と代謝経路をつなぐ分子機構の解明を目的する。炎症の進展・収束と連動した代謝変換をコントロールする機構の詳細を明らかにすることで、複雑な炎症シグナルの総合的理解、さらには代謝制御を標的とした治療・診断法の開発に繋がる知見の提示を目指す。
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研究成果の概要 |
自然免疫細胞の活性化に伴う代謝変容の分子機構を明らかにするため、マクロファージを用いて遺伝子発現プロファイルの変化および代謝フラックスの観点から解析を行った。感染刺激に応じて、炎症応答を司る一連の遺伝子群の活性化に加え、炎症性マクロファージの分化マーカーの誘導、増殖・生存制御に関わる分子の発現変化が観察された。さらに活性化したマクロファージにおいてはミトコンドリア呼吸が抑制され、ほぼ解糖系に依存したエネルギー代謝にシフトしていた。代謝転換後もミトコンドリア呼吸鎖複合体の機能は正常に保たれており、細胞内レドックス環境の変容がミトコンドリア呼吸抑制と解糖系の活性化に関わることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
炎症応答において免疫細胞のエネルギー代謝様式の転換(リプログラミング)が起こることが報告され、炎症の制御メカニズムとして細胞内代謝調節の重要性に注目が集まっている。炎症の発生・進展・収束と連動した代謝変換をコントロールする機構の詳細を明らかにすることは、複雑な炎症シグナルの総合的理解、さらには代謝制御を標的とした治療・診断法の開発に繋がることが期待される。
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