研究課題/領域番号 |
19K09411
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
牧野 洋 浜松医科大学, 医学部附属病院, 講師 (10397408)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 脳動脈瘤破裂予防法 / マウス脳動脈瘤モデル / 歯髄幹細胞 / 脳動脈瘤破裂抑制 / 脳動脈瘤 / 脳号脈瘤 |
研究開始時の研究の概要 |
近年画像診断法の進歩に伴い、未破裂脳動脈瘤が診断されるケースが増加しているが、脳動脈瘤破裂予防には、開頭下でのクリッピング手術や、血管内コイリング手術が行われている。しかし、それらの予防法は侵襲的であり、より低侵襲な治療法を確立する事が、喫緊の課題となっている。近年低侵襲治療法として、間葉系幹細胞を用いた疾患治療研究が注目を集めている。本研究は脳梗塞や脊髄損傷の治療において有用性が報告されている間葉系幹細胞のうち、安全、低侵襲かつ低コストに採取する事の出来る歯髄幹細胞を用いた、新しい脳動脈瘤破裂予防法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
現在、未破裂脳動脈瘤の治療は侵襲的な手術療法で行われ、より非侵襲的な薬理学的手法による脳動脈瘤破裂予防法が待たれている。我々は過去に炎症を抑制することが脳動脈瘤破裂を予防することを明らかにしてきたため、抗炎症反応等を有する歯髄幹細胞に脳動脈瘤の破裂予防効果があるのではないかと考えた。 脳動脈瘤を誘導したマウスに対し、歯髄幹細胞の静脈内投与を行ったところ、対象群に対し、歯髄幹細胞投与群は優位に脳動脈瘤の破裂を抑制した。 しかし、コロナ禍による薬品供給の停滞や、臨床負荷の増加により研究に充当する時間が減少したことなどにより、メカニズムの解析が進まず、現在も研究を継続している。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
脳動脈瘤の破裂が最大の原因であるくも膜下出血は、1/3の患者が死亡、社旗復帰率1/3という重篤な疾患である。近年画像診断技術の向上に伴い、未破裂脳動脈瘤が脳ドックなどで発見されることが増えてきたが、治療においては開頭クリッピング術や、コイリングによる塞栓術などの侵襲的な手術療法が主体であり、より低侵襲な薬物による脳動脈瘤治療が待たれている。 本研究は、歯由来の歯髄幹細胞を用いることで、非侵襲的に脳動脈瘤破裂予防を図るものである。歯髄幹細胞は乳歯から得ることができ、また凍結保存しておくことで長期に保存も可能であるため、本人の細胞由来の幹細胞を用いた脳動脈瘤破裂予防法に道を開く研究であると言える。
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