研究課題/領域番号 |
19K09468
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
|
研究機関 | 藤田医科大学 |
研究代表者 |
大場 茂生 藤田医科大学, 医学部, 准教授 (80338061)
|
研究分担者 |
廣瀬 雄一 藤田医科大学, 医学部, 教授 (60218849)
八幡 直樹 藤田医科大学, 医学部, 講師 (60450607)
秦 龍二 藤田医科大学, 医学部, 教授 (90258153)
常陸 圭介 藤田医科大学, 総合医科学研究所, 助教 (10508469)
平山 明由 慶應義塾大学, 政策・メディア研究科(藤沢), 特任准教授 (00572405)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 神経膠腫 / がん代謝 / 網羅的遺伝子解析 / IDH / iPS / グリオーマ / 網羅的代謝解析 / IDH変異 |
研究開始時の研究の概要 |
悪性脳腫瘍の代表である神経膠腫の分子生物学的特性は十分に解明されておらず、そのことが予後不良の一因となっている。変異型IDHは神経膠腫の発生に関与しているが、その機序は十分には解明されていない。本研究ではiPS細胞由来の変異型イソクエン酸デヒドロゲナーゼ(IDH)による腫瘍化モデルを作成し、網羅的遺伝子・代謝解析を行い、腫瘍発生機序を解明する。また、変異型IDHを有する腫瘍モデルと有さないものとで網羅的解析を行い、両者の差異を見出す。更には、得られた結果をもとに、既存の治療法の効果を高める方法の考査と新規治療の開発を行い、今後の臨床応用へとつなげていく。
|
研究成果の概要 |
1)Doxycycline濃度依存性に調節可能なプラスミドをiPS細胞に導入することで、変異型IDH1を有する神経膠腫モデルを作成した。 2)網羅的代謝解析の結果、野生型IDH神経膠腫モデルではアスパラギンが、変異型IDH神経膠腫モデルではグルタミンが他者に比べてより低いことが示された。L-asparaginaseはオートファジーを誘導し、野生型IDHモデルにおいてより抗腫瘍効果を示し、GLUD1阻害剤はROSやアポトーシスを誘導し、IDH変異型モデルにおいてより抗腫瘍効果を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
神経膠腫は脳腫瘍の中でも頻度の多い腫瘍の一つであるが、既存の治療法では予後は必ずしもよくなく、新規治療法が望まれる。本研究では、IDH変異に基づく神経膠腫モデルを作成することで、その分子生物学的特性を解明し、治療法の開発へとつなげる。また、変異型IDHを有する神経膠腫と有さない神経膠腫の代謝の差異に着目し、がん代謝を標的とした新たな治療法の開発を目指す。本研究から得られる結果は治療困難な病気において、新たなる治療法へとつながりうる非常に有意義なものと考える。
|