研究課題/領域番号 |
19K09516
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56010:脳神経外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
高橋 里史 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 講師 (20383870)
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研究分担者 |
荒井 信彦 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (80793801)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | くも膜下出血 / マイクロRNA / 早期脳障害 / 早期脳損傷 / 虚血性脳障害 / 脳血管攣縮 / 脳血管内皮細胞 / Neurovascular Unit / 虚血再灌流 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究ではくも膜下出血(SAH)の転帰を改善すべく、特にその予後不良因子である早期脳損傷(EBI)とそれに起因する遅発性脳虚血(DCI)に対する新規診断・治療法の確立を目指す。研究では、まずSAHモデルマウスから単離した脳毛細血管内皮細胞において発現が変化するEBIのトリガーとなるマイクロRNAを同定し、それらがSAH後のEBIおよびDCIの体液中マーカーとなる可能性を検証する。さらにその機能解析を通じて、マイクロRNAないしその標的遺伝子産物をSAH発症後早期に修飾することで、EBIおよびDCIを軽減し得る可能性の検証を行う。
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研究成果の概要 |
モデルマウスから脳毛細血管内皮細胞を単離し、EBIを生じた内皮細胞に特化したSAH後の遺伝子発現変化を明らかにするとともにその遺伝子発現変化に関与する末梢血液中にて検出可能なマイクロRNAを同定する目的で研究を行った。くも膜下出血患者の末梢血中で発現が上昇しているhsa-miR-619-5pはくも膜下出血後の毛細血管内皮細胞で発現が低下していたGpx8、Soat1、およびRgs16を標的としていたため、EBIを生じた内皮細胞に特化したSAH後の遺伝子発現変化に関与する末梢血液中において検出可能なEBIのバイオマーカーとして使用できるマイクロRNAである可能性が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究において同定したhsa-miR-619-5pはこれまで報告がないくも膜下出血後の早期脳障害(EBI)に関するバイオマーカーとして臨床上有用なマイクロRNAである可能性がある。EBIを早期の時点で客観的に捉える指標が確立されれば、EBIおよび続発するDCIに対して備えることが可能になり、壮年期にも発症し、重篤な後遺症を残し得る疾患であるがゆえにその予後改善が社会的にも大きな意義があると期待される疾患であるくも膜下出血の予後改善に寄与し得るものと期待する。
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