研究課題/領域番号 |
19K09632
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 和歌山県立医科大学 |
研究代表者 |
高見 正成 和歌山県立医科大学, 医学部, 准教授 (40423959)
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研究分担者 |
岡 敬之 東京大学, 医学部附属病院, 特任准教授 (60401064)
山田 宏 和歌山県立医科大学, 医学部, 教授 (70275361)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 脊柱後弯症 / 縦断研究 / 一般住民コホート研究 / 自然経過 / 疫学調査 / 地域住民コホート / 一般地域住民コホート研究 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会の本邦において、脊柱後弯症を有する高齢者は急増しているが、脊柱後弯症による不良姿勢は、脊柱起立筋の慢性的な疲労を生じ、難治性の腰背部痛・歩行障害を惹起し、高齢者の日常生活動作や生活の質を著しく阻害する。われわれはこれまでの横断的疫学研究で一般地域住民ボランティアにおける各年代別の脊椎矢状面アライメントの正常値を明らかにした。本研究では一般住民コホートをさらに縦断的に追跡調査することで、脊柱後弯症の新規発生率、自然経過、予後、危険因子を解明し、脊柱後弯症の新たな治療指針を策定することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究にて、上位腰椎でModic変化の新たな発生率が高く、下位腰椎でModic分類のtypeIからtypeIIやIIIへの変異が起こることと、脊椎全体にわたる終板輝度変化と椎間板変性の有病率・分布とこれらModic変化と椎間板変性がPI-LLミスマッチと有意に関連していることを明らかにした。Modic変化のプロファイリングが、成人脊柱変形に伴う腰痛治療の改善に役立つ可能性を示した。また、脊柱後弯症の一因ともなりうる腰椎変性すべり症の縦断的追跡調査を行い、一般住民における腰椎変性すべり症の累積発生率は20.3%(男性:18.1%、女性:21.3%)であり、性、年齢、地域に関連しないことを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
今回の研究を通じて、当初の研究目的である、大規模一般地域住民コホートを用いた脊柱後弯症の縦断的追跡調査を行い、これまでに明らかになっていない、新規発生率、自然経過、予後は一定程度明らかにできた。すなわち、これまでの研究では類を見ない本研究の特徴である全脊椎MRIの調査を含めた、多くの大規模データを解析することで、これまで明らかになっていなかった椎間板変性と脊柱パラメータの関連や脊柱後弯症に関連する腰椎変性すべり症の累積発生率を明らかにすることができた。これらの新発見をもとに今後も研究を継続することで、脊柱後弯症の危険因子および新たな治療指針が近い将来解明されることは確実である。
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