研究課題/領域番号 |
19K09652
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
中島 康晴 九州大学, 医学研究院, 教授 (10304784)
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研究分担者 |
濱井 敏 九州大学, 医学研究院, 准教授 (90643742)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 股関節 / 動態解析 / イメージマッチング / 人工股関節 / 変形性股関節症 / 生体力学 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の目的は生体股関節および人工股関節の3次元動態を高精度で再現・可視化し、股関節障害に直結する関節動態を明らかにすることである。さらに、その動作時における股関節応力分布を定量化し、生体力学環境を解明することを目指す。これまでの病態研究は形態研究が中心であり、動態解析・力学的解析と股関節形態を有機的に結びつけた研究は少ない。本研究では、イメージマッチング法を用いて股関節動態を高精度に解析することが特色である。また、動態解析に留まらず、その解析で明らかとなった「障害に直結する股関節動作」時の股関節内応力分布を明らかとすることは意義深い。
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研究実績の概要 |
活動時の股関節動態解析 自動車への乗り降り、しゃがみ姿勢からの起立(スクワット)、体幹捻り、自転車こぎなどの動作をフラットパネルディテクターで連続X線撮影し、CTより得られた投影像とマッチングさせ、画像相関による動態解析を行った。加えて、ポイントクラスター法を用いて全身の動作も把握した。THA前後において座位時の屈曲角は大腿骨屈曲(術前69度、術後74度)と股関節屈曲(術前52度、術後62度)ともに術後屈曲角の有意な増加を認めた。骨盤は後傾位(術前17度、術後13度) から起立に伴い前傾し、再度後傾しながら立位(術前前傾3度、術後前傾2度)に至った。股関節は起立動作中に最大屈曲位(術前64度、術後73度)となり術後最 大屈曲角の有意な増加を認めた。股関節最大屈曲時の骨盤傾斜は術前0度から術後前傾6度と有意に前傾し、また骨盤最大前傾角(術前8度、術後13度)も有意に増加した。すなわち屈曲の改善に伴い、骨盤後傾の程度が軽減した結果となった。ライナー・ネック間の距離は屈曲時に前方で最小8mm程度、伸展時には最小7mm 程度であり、全例動作中にライナー・ネック間の接触は認めなかった。 また、FEAによる力学的解析では臼蓋形成不全例では立位でより前方に荷重が集中することが明らかとなった。イメージマッチング法により、過去には解析困難であった深屈曲や捻りを含む様々な動作中の骨盤と大腿骨の協調運動を高精度で詳細に解析することが可能であった。本法は今後、股関節疾患の病的kinematics を評価する際にも有用であると考えられた。また、力学解析を加えることにより動態と荷重集中の関連も明らかになりつつある。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
健常人、変形性股関節症の術前・術後の症例において様々な日常動作の解析ができている。また力学解析を加えることにより動態と荷重集中の関連も明らかになりつつある。 そのため、順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
イメージマッチング法では、精度は高いものの狭い範囲の動作しか解析できない。一方、ポイントクラスター法は、精度は落ちるものの、全身の動きをとらえることができるのが利点である。今後は両者の方法を併用しながら、研究を推進したい。また、力学解析を加えることにより動態と荷重集中の関連も明らかにして いきたい。
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