研究課題/領域番号 |
19K09701
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 東邦大学 |
研究代表者 |
小林 秀行 東邦大学, 医学部, 准教授 (10408875)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 男性不妊症 / Johnsen score / micro TESE / 無精子症 / AI / 精索静脈瘤 / 精巣組織 / azoospermia / artificial intelligence / machine learning / pathology / testis / AutoML / Google Cloud / ミトコンドリア |
研究開始時の研究の概要 |
精索静脈瘤は静脈血が腎静脈から内精静脈へ逆流するために、蔓状静脈叢が怒張およびうっ血をきたした状態であり、男性不妊症の原因となる。精索静脈瘤が不妊を引き起こすメカニズムに関して、静脈血のうっ滞による陰嚢温度の上昇、酸化ストレスの上昇、精子DNAダメージなどの造精機能障害が指摘されているが明確なメカニズムは不明のままである。我々は、精子ミトコンドリアDNAに着目し、精索静脈瘤の手術前と手術後の精子ミトコンドリアDNAの遺伝子変異を解析することにより原因究明に迫っていく。
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研究成果の概要 |
2019年度は、精索静脈瘤患者の精液検体の採取に重点を置いてきたが、コロナ渦の影響で2020年4月以降の手術は中止となり、その後も手術件数は増えず思うように検体は集まらなかった。 そのため、無精子症の精巣組織の病理画像をAIによって分類する研究を開始した。2010年から2019年の10年間の無精子症患者に対して精巣内精子採取術 (TESE)を行った275例中264症例の病理標本を対象に合計7,115枚の病理写真を撮影し、精巣内での精子への成熟度を示すJohnsen scoreのAI判別モデルを作成した。2021年5月に英国科学誌 「Scientific Reports」に発表することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在、精巣内での精子への成熟度を示すJohnsen scoreは病理専門医によって判定されている。しかし、病理専門医数は全国2700名程度で、決して多いとは言えず診断までに時間がかかっている状況である。そこで、AIによってJohnsen scoreを判別することができれば、患者も迅速に結果を受け取ることができ、さらに病理専門医の仕事の軽減にもつながると考えている。Johnsen scoreのAI判別モデルは、世界に先駆けて発表した研究内容であり、他論文に対して引用も数多くされている。今後、製品化をすることができれば、実際に患者や病理専門医に対して利益をもたらすと考えている。
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