研究課題/領域番号 |
19K09733
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56030:泌尿器科学関連
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
小島 祥敬 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60305539)
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研究分担者 |
秦 淳也 福島県立医科大学, 医学部, 助教 (00769606)
錫谷 達夫 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40196895)
関根 英治 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (40363759)
羽賀 宣博 福岡大学, 医学部, 教授 (50586617)
赤井畑 秀則 福島県立医科大学, 医学部, 講師 (70644178)
石橋 啓 福島県立医科大学, 医学部, 博士研究員 (90347211)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 前立腺肥大症 / 自己免疫疾患 / 補体 / 細菌 / 微生物 / 細胞増殖 / 自己免疫反応 / オートファジー |
研究開始時の研究の概要 |
自然免疫の補体系は、古典経路・レクチン経路・第二経路を通じて活性化し、自己抗原反応や病原微生物の排除に作用するが、最近私達は補体の活性化が、BPH発症に関与していることを突き止めた。そこで本研究では、これまでの成果を踏まえ、研究 I:BPHにおける補体関連分子の発現機能解析と胎児性自己抗原を標的とした自己免疫応答システムの解明 研究 II:BPHにおける微生物の探索とオートファジーによるインフラマソーム制御機構の解明 という2つの研究テーマを掲げ、BPHの細胞増殖ネットワーク制御機構の解明と新しい創薬開発に向けた基礎的研究を行うこととした。
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研究成果の概要 |
BPHモデルラットを用いて、補体の発現機能解析及び自己抗原の同定を行なった。その結果、Annexin, Hsp90, α-SMA, β-actinを自己抗原とする免疫複合体が、古典的経路を中心とした補体系全体を活性化し炎症を増幅することを明らかにし、自己免疫反応がBPHの発症に関与する可能性を示唆した。またfactor BノックアウトBPHラットの作成と補体分子の発現機能解析を行った。さらにヒト前立腺における細菌の存在を証明し、前立腺の腺上皮過形成との相関を明らかにした。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
前立腺肥大症(BPH)は、性ホルモンによって様々な増殖因子・サイトカイン・神経伝達物質が刺激され、上皮-間質間相互作用の中で誘導されると考えられている。私達は前立腺増殖過程において、炎症や増殖因子・サイトカイン・各種シグナル伝達系が関与することを報告してきたが、それらを誘導する発症要因に関してはほとんど明らかになっていない。私たちは、前立腺肥大症が自己免疫疾患のひとつであるという仮説を立て、研究を進めていたが、細菌感染がそれを誘導する可能性、抗原抗体反応による免疫複合体が補体経路を活性化する可能性を突き止め、その機序を明確にしつつある。
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