研究課題/領域番号 |
19K09810
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 寛正 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90406116)
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研究分担者 |
大口 昭英 自治医科大学, 医学部, 教授 (10306136)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 妊娠高血圧腎症 / 細胞外小胞 / エクソソーム / 発症予知 / 超遠心法 / 血漿 / 予知 / カラム法 / ELISA法 / 妊娠高血圧症候群 / 正常妊婦 / 精製方法 / ELISA / 発症予測 |
研究開始時の研究の概要 |
最近、胎盤由来の細胞外小胞が 妊娠高血圧腎症 (preeclampsia: PE)妊婦血中で増加していると報告されたが、母体血中の細胞外小胞の測定が妊娠中のPEの発症 予知、特に妊娠初期でのPEの発症予知に有用かどうかはわかっていない。今回、『妊娠初期の胎盤由来の細胞外小胞(特にエクソソーム)でPEを予知し得る』との仮説を立てた。本研究では、妊娠初期(10-13週)、中期(20-23週)、後期前半(28-29週)の血漿中エクソソーム量を 測定し、その後のPE発症を予知し得るか否かを検討する。本研究により、PEの病態へのエクソ ソームの関与や、妊娠初期でのPE新規予知法開発への展望を探る。
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研究成果の概要 |
血液からエクソソームを市販の3種のエクソソーム精製キットで精製したところ、exoEasy Maxi Kit(QIAGEN社)の回収率が一番高かった。各精製方法による総エクソソームの濃度を測定したが、3種のキットはいずれも超遠心法との相関が十分でなかった。 このため、スタンダードな方法である超遠心法で精製し、正常妊娠期間別の総エクソソームを測定した。総エクソソームはいずれの妊娠期間(妊娠初期、中期、末期)でも同じ濃度であった。また、総エクソソーム内に含まれる胎盤由来エクソソームの発現量を確認したが、その発現がかなり少ないことが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
市販の3種のエクソソーム精製キットと超遠心法とで相関が十分でなかったことは、超遠心法がやはりスタンダードな精製法であることを示している。 総エクソソームがいずれの妊娠期間でも同じ濃度であったが、これを基準に妊娠高血圧腎症妊婦の総エクソソームの多寡を調べることで、総エクソソームが妊娠高血圧腎症の発症予知として使えるか検討することができる。総エクソソーム内の胎盤由来エクソソームの発現が少なかったことは、胎盤から血液に多くのエクソソームが流れ込んでいないことを示している。今後、これが事実か確認するため、他の方法で検証する必要がある。
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