研究課題/領域番号 |
19K09827
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
大場 隆 熊本大学, 大学院生命科学研究部(医), 准教授 (50244132)
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研究分担者 |
副島 英伸 佐賀大学, 医学部, 教授 (30304885)
荒木 喜美 熊本大学, 生命資源研究・支援センター, 教授 (90211705)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 胎児異常 / 糖尿病合併妊娠 / エピゲノム変異 / 尾部退行症候群 / PTF1A / 糖尿病 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、糖尿病合併妊娠に疾患特異的な稀少疾患である尾部退行症候群 (CRS)を指標として、妊娠初期の高血糖が胎児形態異常を惹起する機序を明らかにする。具体的には、妊娠初期に母体の高血糖に曝されたヒト胎児において、Ptf1aホモログ遺伝子にエピゲノム変異が生じ、過剰発現していることを明らかにすることである。
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研究成果の概要 |
妊娠初期にHbA1cが評価され、当施設で出生に至り母児の転帰を調査し得た単胎妊娠症例について、1型糖尿病12例、2型糖尿病10例、妊娠糖尿病13例、対照(妊娠初期にHbA1cが正常で、妊娠中の糖負荷試験でも正常値であった症例)7例について書面による同意を得て臍帯血と絨毛組織を採取しDNA, RNAの抽出を行った。新生児については当施設の新生児科で精査を行い尾部退行症候群(CRS)あるいは外性器異常を呈した児はなかった。新型コロナ禍の影響で解析の開始に遅延が生じていたが、現在エピゲノム変異の解析を進めている。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
胎児形態異常は糖尿病合併妊娠における周産期死亡原因の約半数を占める。妊娠初期の高血糖が胎児形態異常の発生に関わることは明らかだがその機序は不明であった。我々は糖尿病合併妊娠に疾患特異的な稀少疾患である尾部退行症候群のモデルマウスの尾部において、膵臓特異的遺伝子であるPtf1a遺伝子の異所性過剰発現が生じていることを明らかにした(Semba K et al. 2013)。この結果より我々は胎生期に高血糖の曝露を受けた個体ではPtf1a遺伝子が異所性過剰発現し胎児形態異常を発症する。との仮説を立てた。本研究により糖尿病合併妊娠における胎児形態異常発症機序の一端が明らかになることが期待できる。
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