研究課題/領域番号 |
19K09841
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上羽 瑠美 東京大学, 医学部附属病院, 准教授 (10597131)
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研究分担者 |
上羽 悟史 東京理科大学, 研究推進機構生命医科学研究所, 准教授 (00447385)
近藤 健二 東京大学, 医学部附属病院, 教授 (40334370)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 嗅覚障害 / 加齢 / IGF-1 / Vit D / 嗅神経上皮 / VitD / ビタミンD |
研究開始時の研究の概要 |
加齢動物を用いて,IGF-1の加齢嗅神経上皮への効果を組織学的・分子生物学的・行動 学的観点より解明し,その上で,臨床応用で重要となるIGF-1の投与条件(投与方法,投 与量)を検証する. IGF-1機能増強効果のあるビタミンDによる嗅神経細胞系への影響を検証し,嗅覚障害へ のIGF-1・ビタミンD併用療法に関して,臨床応用に向けた基礎的研究を遂行する.
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研究成果の概要 |
低用量IGF-1投与により加齢による嗅神経細胞系への障害が軽減された.低用量のIGF-1長期投与による骨髄や脾臓・胸腺における造血機構への影響は認めず,低用量IGF-1投与の安全性が確認できた.しかし,IGF-1濃度によって嗅上皮障害抑制効果に差があり,至適濃度や至適投与間隔については今後の検証課題である.一方,Vit Dは嗅神経細胞系にpositiveにもnegativeにも影響を及ぼさなかった.IGF-1投与により炎症性サイトカインを抑制し細胞外マトリックスを増加させ,嗅神経細胞系への加齢性障害を緩和させると考えられた.一方でVitDによる嗅覚障害への治療効果は期待できない.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
現在治療方法のない加齢性嗅覚障害への新規治療へのターゲットとしてIGF-1が重要であることが明らかになった.一方、加齢性嗅覚障害へのビタミンDの経口摂取による効果は認められなかった。今後IGF-1による嗅覚障害への臨床応用に向けた研究が必要である.
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