研究課題/領域番号 |
19K09864
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
杉本 寿史 金沢大学, 医学系, 准教授 (20547179)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2022年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | PAX2 / PAX2ヘテロノックアウトマウス / 聴力 / 小動物用ABR / 腎コロボーマ / 内耳発生機構 |
研究開始時の研究の概要 |
PAX2のヘテロ遺伝子異常により発症する腎コロボーマ症候群患者の内耳生理機能と形態異常を分析し、同時にPAX2ヘテロノックアウトマウスの聴覚器異常およびその脆弱性について解析する。第一段階:腎コロボーマ患者の聴力パターンの解析。第二段階:ヘテロノックアウトマウスの聴力の確認。第三段階:蝸牛の形態異常およびコルチ器の組織学的解析の両面から行う難聴の原因解明。第四段階:耳毒性薬物を用いた内耳脆弱性の検証。以上の研究を行うことにより下記を明らかとする。1. PAX2遺伝子がかかわる内耳発生機構 2.腎コロボーマ症候群における聴覚障害の詳細。2. 腎コロボーマ症候群患者の聴力予後および悪化予防策。
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研究成果の概要 |
本研究はPAX2ヘテロ遺伝子異常を持った生体が、どのような聴覚器異常を呈するのかを機能および形態の両面から解析するものである。当院の腎コロボーマ症候群の患者について確認したところ、7例中3例において比較的若年であるにもかかわらず高音域の感音難聴を示した。そしてその3例ともPAX2のヘテロ遺伝子異常を有していた。これらの結果からPAXヘテロ遺伝子異常が高音域の感音難聴を引き起こす可能性のあることを明らかとした。しかし蝸牛の形態異常およびコルチ器の組織学的解析の両面から行う難聴の原因解明、耳毒性薬物を用いた内耳脆弱性の検証においては有意差を見いだせなかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
PAX2は眼,中枢神経および尿生殖器(腎,尿管,性器)の発生過程に関与し,その異常は同部位の形態・機能異常の原因となることが知られている。聴覚器の発生にかかわる遺伝子をも制御するため、その異常により感音難聴などの感覚器の先天異常を引き起こす。今回の研究はPAX2のヘテロ遺伝子異常により発症する腎コロボーマ症候群患者の内耳生理機能と形態異常を分析し、同時にPAX2ヘテロノックアウトマウスの聴覚器異常およびその脆弱性について解析したはじめての試みである。
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