研究課題/領域番号 |
19K09885
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
宮川 麻衣子 信州大学, 医学部, 特任講師 (60467165)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 難聴 / 遺伝子 / 人工内耳 / 補聴器 / 残存聴力活用型人工内耳 / 次世代シークエンサー |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、人工内耳や残存聴力活用型人工内耳を装用している、先天性・遅発性感音難 聴症例を対象に次世代シークエンサーを用いた既知難聴原因遺伝子の網羅的解析を行い、 (1)難聴の原因を明らかにする、(2)原因ごとの臨床的特徴(難聴の発症時期、進行 度など)を明らかにする、(3)原因に基づいて人工内耳の効果を予測することを目的とし た。本研究により原因遺伝子毎に臨床的特徴を明らかにすることで、内耳における各遺伝子 の機能的役割の推定が可能となると共に、人工内耳による効果が予測可能になるなど研究分 野の発展が期待される。
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研究成果の概要 |
本研究では、今まで実施してきたパイロット研究をさらに発展させ、全国の共同研究施設(全国80施設)より収集された8,000例を超える難聴症例のうち、人工内耳・EASを装用している症例を対象に、原因診断として次世代シークエンサーを用いた既知難聴原因遺伝子の網羅的解析を行い難聴の原因を同定する。また、原因の同定された症例を対象に、人工内耳・EASの装用閾値と日本語聴取成績に関する情報を2次調査として収集し分析を行った。その結果、原因遺伝子毎の人工内耳の効果を明らかにすることができた。特に症例数の多かったCDH23遺伝子に関しては、人工内耳の装用効果が良好であることを論文として報告することができた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により原因遺伝子毎の人工内耳の効果を明らかにすることができた。特に症例数の多かったCDH23遺伝子に関しては、人工内耳の装用効果が良好であったが、補聴器装用症例に関しては元の聴力閾値により、改善がやや不十分な症例もあった。今回の研究で得られたデータは、人工内耳や補聴器の治療効果の予測に有用な情報であり、特に補聴器での改善が不十分な症例に関しては人工内耳の検討を勧める根拠となる有用なデータが得られた。今後、治療法の選択などの際に活用されることで難聴患者のQOL向上に有益であると考えている。
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