研究課題/領域番号 |
19K09900
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
本間 博友 順天堂大学, 医学部, 准教授 (90433771)
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研究分担者 |
楠 威志 順天堂大学, 医学部, 教授 (30248025)
池田 勝久 順天堂大学, 医学部, 特任教授 (70159614)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 副鼻腔炎 / 免疫エフェクター細胞 / IL-17 / 副鼻腔ポリープ由来細胞 / 免疫応答プロファイル |
研究開始時の研究の概要 |
副鼻腔炎では多様な分子免疫応答が引き起こされるが、免疫エフェクター細胞とIL-17等のサイトカイン標的細胞との相互作用機序を病態ごとに詳細分類できれば治療戦略に大きく貢献できると考えられる。本研究では、副鼻腔ポリープ由来細胞を用いたin vitroでの簡便な評価系を開発し多様な副鼻腔炎における分子免疫機構に関する新規な病態評価・分類法を確立することを目的とする。具体的には①鼻ポリープ由来の多種多様な培養系細胞の確立、②IL-17等の各種サイトカイン刺激による免疫物質の分泌応答の網羅的解析、③病態別の免疫応答プロファイルの確立である。
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研究実績の概要 |
鼻腔炎では多様な分子免疫応答が引き起こされるが、免疫エフェクター細胞とIL-17等のサイトカイン標的細胞との相互作用機序を病態ごとに詳細分類できれば治療戦略に大きく貢献できると考えられる。 浮遊細胞の培養上清中の分泌サイトカインをBioPlexサスペンションアレイ測定にて網羅的に解析し各病態ごとのプロファイリングによる分類評価を行う。当施設で所有するBioPlexサスペンションアレイは、培養上清中に分泌されたサイトカインを多項目同時に検出することができる安価で簡便なアッセイシステムである。同システムにより鼻ポリープ由来浮遊細を用いた効率的なサイトカイン発現プロファイリング法を検証する。線維芽細胞の増殖と活性化は炎症細胞や、その産生するケミカルメディエーターにより直接的あるいは間接的に影響を受けている。本研究では細胞増殖指示薬として簡便で効率的なWST-8を用い、IL-17を中心とした副鼻腔炎関連サイトカインに対する反応として細胞増殖能および増殖停止能の測定を検証した。 線維芽細胞はサイトカインを放出し炎症反応をコントロールすることが知られている。本研究では無刺激の培養上清中の分泌サイトカインとIL-17等により惹起されるサイトカイン分泌パターンを上記のBioPlexアッセイ系にて比較分析することにより、各病態による細胞応答性の変化を解析した。 上記解析により得られた各病態に対する表面抗原・細胞内タンパク質発現パターン、サイトカイン分泌パターン、線維芽細胞のサイトカイン応答性の結果を総合的に様々なクラス分け)を行い臨床データとともにデータベース化する。このデータベースをこれまでの我々の報告における病理データ・検体由来患者の臨床所見との比較検証を行う。このin vitro評価法にて同定された分子免疫機構を臨床データと照合した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本研究では副鼻腔炎患者より摘出された鼻ポリープから線維芽細胞を採取し、術後短期間で解析できる簡易細胞培養法を確立、同時に得られた各免疫細胞から分泌するサイトカイン発現パターンやこれに対する線維芽細胞の応答性を解析し、病態ごとにプロファイリングすることにより多様な副鼻腔炎における分子免疫機構の病態評価・分類法を作製するという独創的な研究である。これまでヒト副鼻腔由来細胞の培養系の報告はあるが、安定的に評価するためには一週間以上の期間を要し各患者ごとの同一条件のプロファイリングには適していなかった。短期間で簡便に解析できるin vitro評価系を構築できれば患者の生体組織に類似した環境下での解析が可能となると考えられる。本研究では近年急速に精度が高まっている免疫磁気ビーズやBioPlexサスペンションアレイ等の簡便かつ効率的なアッセイシステムを用いることにより従来より安価で多検体解析に適した評価法を確立できると考えられる。このような評価法を確立し多様な副鼻腔炎の分子免疫応答における免疫エフェクター細胞とサイトカイン標的細胞との相互作用機序を病態ごとに詳細分類できれば、今後の個別化治療の戦略に大きく貢献できる意義深い研究である。
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今後の研究の推進方策 |
本研究では副鼻腔炎患者より摘出された鼻ポリープから線維芽細胞を採取し、術後短期間で解析できる簡易細胞培養法を確立、同時に得られた各免疫細胞から分泌するサイトカイン発現パターンやこれに対する線維芽細胞の応答性を解析し、病態ごとにプロファイリングすることにより多様な副鼻腔炎における分子免疫機構の病態評価・分類法を作製するという独創的な研究である。これまでヒト副鼻腔由来細胞の培養系の報告はあるが、安定的に評価するためには一週間以上の期間を要し各患者ごとの同一条件のプロファイリングには適していなかった。短期間で簡便に解析できるin vitro評価系を構築できれば患者の生体組織に類似した環境下での解析が可能となると考えられる。本研究では近年急速に精度が高まっている免疫磁気ビーズやBioPlexサスペンションアレイ等の簡便かつ効率的なアッセイシステムを用いることにより、従来より安価で多検体解析に適した評価法を確立できると考えられる。このような評価法を確立し多様な副鼻腔炎の分子免疫応答における免疫エフェクター細胞とサイトカイン標的細胞との相互作用機序を病態ごとに詳細分類できれば、今後の個別化治療の戦略を目指す。
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