研究課題/領域番号 |
19K09910
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
藤田 岳 神戸大学, 医学部附属病院, 講師 (90533711)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 聴神経腫瘍 / 遺伝子 / 難聴 |
研究開始時の研究の概要 |
聴神経腫瘍は、難聴やめまい症状を引き起こし、増大すると小脳や脳幹を圧迫して死に至ることもある。聴神経腫瘍の発生および増大のメカニズムや、聴力障害を引き起こす原因の詳細については未だよく分かっていない。本申請研究では、特に聴神経腫瘍のゲノム情報を次世代シーケンサーを用いて解析し、腫瘍の発生・増大および聴力障害を引き起こす遺伝子変異を探り、さらにその遺伝子の働きを検証していくものである。
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研究成果の概要 |
聴神経腫瘍は、主に前庭神経のシュワン細胞から発生する神経鞘腫である。ほとんどは良性腫瘍であるが、難聴やめまい症状を引き起こし、増大すると小脳や脳幹を圧迫して死に至ることもある。今回我々は、手術で摘出された聴神経腫瘍の標本からDNAを抽出し、腫瘍の発生や抑制に関わる遺伝子について次世代シーケンサーを用いてターゲットシークエンスを行った。腫瘍はほとんどが内耳道に限局しており、最大径は15mmまでの小さい腫瘍を対象とした。これまでの聴神経腫瘍のゲノム解析の報告でみられている、NF2遺伝子の変異に加えて、SYNE1やその他多くの遺伝子変異が認められた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
聴神経腫瘍は、小脳橋角部という場所に発生するうちで最も頻度の高い腫瘍である。腫瘍で摘出される聴神経腫瘍は、通常サイズが大きい腫瘍が多いが、今回我々は最大でも15mmの小さな腫瘍を対象に、腫瘍の遺伝子変異について解析を行った。その結果、これまでの報告にみられるMerlin蛋白を制御するNF2遺伝子の変異のみならず、他の多くの遺伝子変異を認めた。このような結果は、聴神経腫瘍の病態解明や今後の治療の開発に役に立つ可能性がある。
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