研究課題/領域番号 |
19K09981
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
|
研究機関 | 東京医科大学 |
研究代表者 |
後藤 浩 東京医科大学, 医学部, 主任教授 (10201500)
|
研究分担者 |
杉本 昌弘 東京医科大学, 医学部, 教授 (30458963)
臼井 嘉彦 東京医科大学, 医学部, 准教授 (50408142)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
|
キーワード | 眼腫瘍 / メタボロミクス / 眼窩悪性リンパ腫 / IgG4関連眼疾患 / 眼部悪性腫瘍 / 眼窩リンパ増殖性疾患 / 眼窩MALTリンパ腫 / メタボローム / IgG4関連眼疾患 / メタボローム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
代謝物は低酸素状況等に過敏に反応するため、個々の病態を評価するには最適なツールの一つと考えられる。患者ごとにみられる代謝異常を網羅的に解析し、疾患の特徴を多面的に解析することは、病態の解明や治療の個別化に必須であると考えられる。ヒトから得られた検体を用いた解析のみならず、動物モデルを用いたマルチオミックス解析も行い、代謝異常の原因を追究しつつ、データに基づいた個別化治療に繋がる指標を見い出すことを最大の目標とする。
|
研究成果の概要 |
本研究ではメタボロミクスを用いて眼窩リンパ増殖性疾患とIgG4関連眼疾患における代謝プロファイルを明らかにした。特に、組織代謝マップにおいては、眼窩MALTリンパ腫では解糖系とTCAサイクルに属する代謝物が上昇し、IgG4関連眼疾患ではポリアミンが上昇していた。これらの識別能力が高い組織代謝物を人工知能で選別した結果、最終的に5種類(スペルミン、グリコレート、ウリジン、マレート、N1,N12-ジアセチルスペルミン)の組み合わせがAUC0.98と、最も高い識別能力を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
眼部悪性腫瘍は稀少疾患であるが故に、悪性腫瘍に対する代謝産物の解析はほとんど行われていない。眼窩MALTリンパ腫とIgG4関連眼疾患は、いずれも眼付属器の腫脹や肥大を主徴とする臨床症状を呈し、類似した画像所見を示すこともあるため、臨床的に鑑別が困難であることが多い。両疾患の治療方法は全く異なるため、両者を鑑別するバイオマーカーの創出は重要である。代謝物発現の違いは診断のバイオマーカーとして有用なだけでなく、代謝物自体の発現を調節することで新たな治療標的として有用な可能性がある。
|