研究課題/領域番号 |
19K10072
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
|
研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
庄子 幹郎 長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 准教授 (10336175)
|
研究分担者 |
今田 勝巳 大阪大学, 理学研究科, 教授 (40346143)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
|
キーワード | 歯周病細菌 / リポタンパク質 / 線毛 / 歯周病菌 |
研究開始時の研究の概要 |
細菌の線毛は、「宿主への定着」に関わる重要な装置である。 我々は、歯周病細菌の線毛は従来研究されてきた細菌の線毛とは全く異なる構造であるとともに新規な形成機構であることを報告してきた。 また、この新規な構造および線毛形成機構を持つ線毛(5型線毛と命名)は腸内バクテロイデス細菌などを含むバクテロイディア綱細菌に普遍的に存在することもわかった。 5型線毛の形成機構の特徴の一つは線毛構成タンパク質がリポタンパク質輸送機構で菌体表面に輸送されることであるが、この輸送機構は大腸菌などで解明されたリポタンパク質輸送機構とは異なる可能性がある。 本研究は、この輸送機構の詳細を解明することにある。
|
研究成果の概要 |
歯周病細菌であるPorphyromonas gingivalis(以下, ジンジバリス菌)はFim線毛およびMfa線毛と呼ばれる2種類の線毛を有する。これまでに我々はジンジバリス菌の線毛主要構成タンパク質であるFimAやMfa1がリポタンパク質として菌体外に分泌されたのち, 菌体表面上にあるアルギニン特異的プロテアーゼがそれらのタンパク質のN末端側を分解すると線毛の重合が起きることを見出していた。しかしながら, それらの菌体外への分泌は不明のままであった。本研究ではFimAを基にして内膜から外膜への輸送および菌体外分泌に関わるメカニズムの解明を試みた。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
慢性歯周炎の最重要関連細菌としてジンジバリス菌が知られている。ジンジバリス菌の病原因子として宿主への定着やバイオフィルム形成に関わる線毛がある。ジンジバリス菌の線毛はこれまでに知られている線毛とは異なる線毛形成機構を持つことから我々は新規の5型線毛と命名した。本研究の目的は線毛主要構成タンパク質の輸送・分泌に関わるメカニズムの詳細を明らかにすることである。その結果, FimAのN末端側のシステイン残基の後方にある2つの酸性アミノ酸が分泌に必須であることを見出した。さらにFimAを持いたコンディショナル発現系を構築し発現抑制または重合阻害する小分子をいくつか見出した。
|