研究課題/領域番号 |
19K10129
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
加治屋 幹人 広島大学, 医系科学研究科(歯), 助教 (00633041)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 間葉系幹細胞集塊 / C-MSCs / 軟骨誘導 / 軟骨内骨化 / 免疫原性 / 他家移植 / 歯周組織再生 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、間葉系幹細胞(MSCs)と細胞自身が産生する細胞外基質(ECM)を用いて立体的間葉系幹細胞集塊Clumps of MSCs/ECM complexes (C-MSCs)を樹立した。また、軟骨誘導を施されたC-MSCsが軟骨内骨化を経て、強力な骨再生を誘導することを見出している。 軟骨細胞は免疫原性が低く、他家移植における移植拒絶を受けにくいことが知られている。すなわち、軟骨誘導を施されたC-MSCsは骨再生能が高く、免疫原性が低いと予想できる。そこで本研究では、軟骨誘導を施されたC-MSCsを用いることで、強い歯周組織再生効果を発揮し、移植拒絶を受けない他家細胞治療法の確立を目指す。
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研究成果の概要 |
研究代表者は、これまでに立体間葉系幹細胞集塊C-MSCsを樹立していた。本研究では、C-MSCsに軟骨誘導を施すことで肥大軟骨様組織を作製し、その移植による骨再生効果を検証した。その結果、生体の発生・修復時に生じる軟骨内骨化の様式を経て、骨再生を促進することを見出した。 一方、IFNg処理によって免疫制御酵素IDOの発現を高めたヒトC-MSCsを、ラット骨欠損部に異種移植したところ、移植拒絶を抑制しながら骨再生効果を発揮することも見出した。さらに、この性質は凍結保存後も維持された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
C-MSCsは人工材料を用いることなく欠損部に移植可能で、組織再生効果を発揮できる。その社会実装のためには、その安全性・有効性を高める必要がある。 本研究成果によって、低栄養状態に強く、軟骨内骨化を発揮できるC-MSCsが樹立できたことはより信頼度の高い骨再生医療となりえる。さらに、移植拒絶を逃れるほど免疫制御能を高めたC-MSCsを凍結保存出来ることは、ドナー細胞から作製したC-MSCsを備蓄し、患者必要時に速やかかつ確実に提供可能な他家骨組織再生療法の実現に繋がる。
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