研究課題/領域番号 |
19K10159
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 日本大学 |
研究代表者 |
黒川 弘康 日本大学, 歯学部, 准教授 (10291709)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 構造色 / フロアブルコンポジットレジン / 分光反射率 / 色調適合性 / バイオミメティクス |
研究開始時の研究の概要 |
現在市販されているコンポジットレジンの多くは,透明性と色調が異なる数十種類のペーストで構成されており,これを積層することで色調適合性が得られるように設計されている。一方,コンポジットレジンの明度と彩度をコントロールして歯の色を再現するためには,歯科医師の知識とともに経験が必要であり,十分なチェアタイムを費やしたものの,満足のいく審美性が得られない症例も少なくない。そこで,バイオミメティクス(生物模倣)である構造色を応用することで,単一ペーストでありながらも,多様な症例に対して色調適合性を示すフロアブルコンポジットレジンの開発を目指す。
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研究成果の概要 |
試作フロアブルレジンの分光反射率は,背景色,試片厚さおよびフィラー含有量によって異なる傾向を示した。また,各フロアブルレジンの分光反射率は,フィラー含有量の減少にともない低下する傾向を示したが,色調適合性はフィラー含有量の増加にともない向上した。したがって,構造色を有するフロアブルコンポジットレジンの特性を発揮し,審美的な修復処置を行うためには,より高いフィラー含有量が必要であることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
構造色を応用したフロアブルコンポジットレジンの開発により,その優れた操作性と相まって,簡便で審美的な修復処置が可能となる。さらに,構造色の特徴である,黒色背景での発色の顕著化,あるいは微細構造の変化がなければ色調適合性が損なわれないという工学的特徴から,不要な再修復を減少させることが可能となり,医療経済面においても意義が高い。
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