研究課題/領域番号 |
19K10166
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
野崎 剛徳 大阪大学, 歯学部附属病院, 准教授 (30263304)
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研究分担者 |
石濱 泰 京都大学, 薬学研究科, 教授 (30439244)
豊田 岐聡 大阪大学, 理学研究科, 教授 (80283828)
三浦 治郎 大阪大学, 歯学部附属病院, 助教 (70437383)
清水 真人 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (70380277)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | FGF-2 / 歯周組織再生 / オミクス解析 / メタオミクス / 組織再生 / 代謝 / オミクス |
研究開始時の研究の概要 |
良好な組織再生のためには、局所の微小環境を治癒・再生に適した状態へと導くことが肝要である。そこで本研究では、組織再生療法が創傷治癒・組織再生にもたらす変化を代謝アダプテーションとして捉え、メタオミクスの手法を用いて経時的な変化を解明することで、治癒・組織再生の場に必要とされる微小環境とはどのようなものか、また恒常的に維持されるべき良好な微小環境とはどのようなものであるのかを、明らかにする。 また良好な再生を得るためには、組織再生に関与する各種の細胞が3次元的にいかに配置されるべきか、さらには微小環境の改善が、再生途中にある細胞と組織の3次元構造にどのような影響を与えるのかを、明らかにしていく。
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研究成果の概要 |
FGF-2を用いて歯周組織再生療法を行った部位では、対照部位に比べて良好な歯周組織再生が得られた。免疫組織学的解析により、試験部位と対象部位の両者で、ともに組織再生に関与する因子の発現がみられたが、特に術後4週の試験側においてオステオポンチンの発現が上昇していることが示された。一方、オミクス解析により、試験側と対照側では、手術後の各時点のクロマトグラムのピークパターンの遷移に相違が認められた。これらの結果から、歯周組織再生治療にFGF-2を用いると、細胞の代謝や細胞間相互作用に変化が生じ、組織の治癒に影響を与える微小環境が改善することにより、良好な組織再生が得られることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯周組織再生療法の効果を最大限に高めるためには、局所の微小環境を治癒・再生に適した状態へと導くことが肝要である。そこで、現在最も有効性の高い歯周組織再生療法薬であるFGF-2を用いた再生治療により、治癒の過程にどのような影響が生じ、治癒の場の微小環境にどのような変化が生じるのかを、オミクスの手法を用いて解析した。その結果、FGF-2を用いることにより、組織の治癒に関与する細胞の代謝や細胞間相互作用に変化が生じて、効果的な治癒・再生が進行し得る微小環境が構築されることにより、良好な組織再生が得られることが示唆された。
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