研究課題/領域番号 |
19K10242
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
金澤 学 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 教授 (80431922)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | 自動化 / 切歯点 / 解剖学的ランドマーク / 全部床義歯 / 回帰分析 / 深層学習 / 微分多面体 / AI / デジタル / 人工知能(AI) / CAD/CAM / 設計システム |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会において全部床義歯の需要は多いものの,全部床義歯製作は複雑な治療・技工工程を有しており,熟練した歯科医師と歯科技工士は少ない.全部床義歯製作の問題点を解決するために研究代表者は口腔内スキャナとCAD/CAMを応用し全部床義歯製作のデジタル化に成功した.本研究ではそれに加えて,無歯顎顎堤3次元データに対して最適な全部床義歯の設計を行うAIの開発を目的としている.このAIの実装により,超高齢社会における全部床義歯補綴の均質化と省力化が期待でき,遠隔医療と医療費削減にも貢献するものである.
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研究成果の概要 |
本研究では,全部床義歯装着患者100名分のデータを利用して,切歯点の位置の予測し,予測値の精度評価を行った.まず,上下全部床義歯のSTLデータを取得し,解剖学的ランドマークの各座標を求めた.そして,各ランドマーク間の距離を用いて重回帰分析および数理解析を行い切歯点の予測を行った.なお,座標は,x軸を義歯の前後方向,y軸を上下方向,z軸を左右方向とした.結論として,切歯点のz座標の予測では,精度の高い予測が可能であることが示唆された.一方,切歯点のx座標とy座標の予測においてはそれぞれ,予測精度が低かったことから,追加の情報として,上唇下縁の位置と顔貌の正中の位置が必要であることが示唆された.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は,顎堤データから自動的に切歯点を決定するために,義歯データから切歯点の位置座標を予測し,その精度評価を行なった.本研究結果より顎堤データに加えて上唇下縁の位置と顔貌の正中の位置の情報から切歯点の自動的決定が可能であることが示唆されたが,将来的に,切歯点の高い予測精度を確実にすることで咬合平面決定の自動化を実現させる必要がある.さらに人工歯配列や歯肉形成の自動化を実現させることで,デジタル全部床義歯の製作の完全な自動化の達成が期待される.
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