研究課題/領域番号 |
19K10252
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
川西 克弥 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (10438377)
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研究分担者 |
豊下 祥史 北海道医療大学, 歯学部, 准教授 (20399900)
藤井 博匡 北海道医療大学, その他, 客員教授 (70209013)
越野 寿 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90186669)
長澤 敏行 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (90262203)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 口腔機能低下 / 咀嚼 / MRI / 口腔機能低下症 / MEMRI |
研究開始時の研究の概要 |
近年、咀嚼機能と脳機能との関係を評価する方法として、ガム咀嚼時における脳神経活動に依存した変化を脳内の酸素化ヘモグロビンの濃度の違いから間接的に検出できるfMRI や近赤外分光法(NIRS)などの脳機能イメージング法が報告されている。一方、マンガン造影MRI(MEMRI)は、脳内神経活動の依存的な変化を直接検出できる手法であり、新たな脳機能イメージングとして大いに期待できる。本研究では、小児期や高齢期などのライフステージごとの咀嚼習慣の違いや口腔機能低下が脳機能の形成過程や衰退現象に深く関与しているとの仮説のもと、脳内神経活動をリアルタイムでイメージングできるMEMRIを用いて検証する。
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研究成果の概要 |
本研究では、歯周病による咀嚼不全や抜歯に附随して生じる欠損歯列の放置などの口腔機能低下が脳機能に及ぼす影響についてMEMRIを用いて検証した。 口腔機能低下モデルとして欠損歯列モデルマウスと歯周病モデルマウスを作製し、単独飼育環境において、固形飼料を一定期間給餌させた。MEMRIを測定した結果、欠損歯列モデルマウスは健常マウスと比較して海馬で信号強度が低下し、歯周病モデルマウスでは海馬および被殻で信号強度が低下した。このことより、口腔機能低下が脳内神経活動の低下に影響していることが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、歯周病による咀嚼不全や抜歯に附随して生じる欠損歯列の放置などの口腔機能低下が脳内神経活動の低下に影響する可能性について画像分析を用いて示した。これまでの咬合・咀嚼機能と脳機能に関する研究からも新たな脳機能イメージングとして検証できたことは学術的意義が高いと考える。また、口腔機能管理を怠ることが脳機能に何らかのリスクを与える可能性があることを示すことで、歯周病や抜歯に伴う欠損歯列を放置したまま過ごしている国民に対する口腔リテラシーの向上につながることから社会的意義は高いと考える。
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