研究課題/領域番号 |
19K10342
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
奥村 一彦 北海道医療大学, 歯学部, 教授 (60194510)
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研究分担者 |
細川 洋一郎 弘前大学, 保健学研究科, 教授 (70173599)
小林 美智代 奥羽大学, 歯学部, 講師 (80316265)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 癌幹細胞 / スフェロイド形成細胞 / 上皮ー間葉転換 / ADAR1 / スフェロイド形成 / RNA編集酵素 / ヒト口腔癌癌細胞株 / 幹細胞マーカー |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌の発症頻度は、高齢化とともに増加している。また、化学療法や放射線治療に抵抗性を有する癌や、再発転移による予後不良例が散見される。これらの治療抵抗性の原因は、癌幹細胞の存在によるところが大である。そこで、癌幹細胞を標的とした新しい治療戦略の開発が急務と考えられる。 この研究計画では、口腔癌における化学療法/放射線治療抵抗性と再発/転移に関与する癌 幹細胞について、その自己複製能を制御している可能性があるRNA編集酵素ADR1に着目し、 ADAR1を介した細胞内シグナル伝達機構を明らかにする。このことから、癌幹細胞を標的とする口腔癌治療に応用するための研究基盤を確立する。
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研究実績の概要 |
1 ヒト扁平上皮癌細胞株からの癌幹細胞の樹立:ヒト舌原発巣由来扁平上皮癌細胞SASと、この親株から樹立した浸潤性の異なる細胞株SAS-H1(高浸潤性)、SAS―L1(低浸潤性)を用い、EZSHERE SP(スフェロイド形成培養容器)を用いて血清非存在化に培養を行い、基質面に接着しない球形集塊形成(スフェロイド形成)によって癌幹細胞を樹立した。幹細胞表面マーカーであるCD44, CD133がいずれもスフェロイド形成した癌幹細胞に強い発現がみられた。この癌幹細胞のADAR1mRNAとタンパク質発現を検討したところ、SAS-H1(高浸潤性)と親株SASから得られた癌幹細胞は、ADAR1発現が亢進していたが、SAS-L1(低浸潤性)から得られた癌幹細胞は、ADAR1発現に差を認めなかった。 2 癌幹細胞におけるADAR1役割:ADAR阻害薬(EHNA塩酸塩とpentostatin)の処理を行った癌幹細胞は、ADAR阻害剤によって増殖抑制がみられ、細胞遊走と基底膜浸潤能及び基質分解酵素産生能が低下した。 3 癌幹細胞における自己複製能の制御:癌幹細胞におけるADAR1のノック・ダウンによる形質変化の解析を行った結果、癌幹細胞で発現するSOX2とPOU5F1の発現を検討した結果、si-ADAR1導入細胞で、SOX2とPOU5F1発現が低下した。 4 癌幹細胞における上皮ー間葉転換誘導能:樹立した癌幹細胞とその親株にTGF-による上皮ー間葉転換を誘導させた結果、癌幹細胞は親株細胞と比較し、間葉マーカーであるVimentinやN-Cadherin mRNA発現が上昇するとともに、これらを制御する転写因子のSnail、Twist2及びSlugの発現上昇がみられたことから、癌幹細胞が再発転移の制御を担っていることが示唆された。
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