研究課題/領域番号 |
19K10362
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 社会医療法人博愛会(臨床研究センター) (2020-2022) 鹿児島大学 (2019) |
研究代表者 |
浜田 倫史 社会医療法人博愛会(臨床研究センター), 歯科口腔外科, 部長 (00444894)
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研究分担者 |
谷本 昭英 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 教授 (10217151)
横山 勢也 鹿児島大学, 医歯学域医学系, 助教 (20569941)
杉浦 剛 鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 教授 (40322292)
中村 利明 鹿児島大学, 医歯学域鹿児島大学病院, 講師 (60381183)
山田 宗茂 京都大学, 医学研究科, 特定研究員 (60625242)
中村 康大 鹿児島大学, 鹿児島大学病院, 医員 (90783506)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | エピジェネティクス / DNAメチル化 / 口腔癌 / うがい液 / リキッドバイオプシー / シェーグレン症候群 / エピゲノム / マイクロRNA / がん検診 / 口腔扁平上皮癌 / miRNA / 口腔癌検診 / microRNA / バイオマーカー / 口腔前癌病変 / プレシジョン治療 / コピー数 / 口腔がん |
研究開始時の研究の概要 |
口腔癌においても液体生検による最適化治療の確立は急務であるが、有用なマーカーは見出されておらず、その基盤となる統合的遺伝情報データベースも存在しない。そこで本研究では、口腔癌症例および健常者から非侵襲的に採取したうがい液検体を用いてゲノム・エピゲノム・マイクロRNAなどの統合的マルチオミクス解析を行い、まず口腔癌および正常粘膜の統合的遺伝情報データベースを構築したのち、遺伝情報に基づいた口腔癌の個別プレシジョン治療を実現することを目的とする。
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研究成果の概要 |
本研究は口腔癌および正常粘膜の統合的遺伝情報データベースを構築したのち、遺伝情報に基づいた口腔癌の個別プレシジョン治療を実現することを目的とした。まず約1000名の口腔健常者からうがい液を採取し、健常日本人のエピゲノムプロファイリングを報告した。次に口腔癌、その前癌病変および口腔の炎症性疾患の症例のうがい液を用いて解析を行ったところ、①炎症疾患や口腔前癌病変などを含む口腔癌疑い症例群から口腔癌症例を鑑別可能な異常DNAメチル化遺伝子群および②シェーグレン症候群に特異的に発現するmicroRNA群を同定し、それぞれ論文にて報告し、既存の診断法の欠点をカバーし得る新規診断法として知的財産化した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年がん治療においてプレシジョン治療の概念が急速に普及している。その中核は、常に変化する腫瘍の性状をリアルタイムに把握する体液を用いたリキッドバイオプシーである。口腔癌においても液体生検による最適化治療の確立は急務であるが、有用なマーカーは見出されておらず、その基盤となる統合的遺伝情報データベースも存在しない。このような背景のなか、本研究は健常日本人の大規模なエピゲノムプロファイリングを初めて報告し、今後の口腔癌研究の基礎となるデータベースの構築に寄与した。また新規バイオマーカーを同定し、既存の診断法の欠点をカバーし得る新規診断法を構築したことで、今後の臨床応用が期待される。
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