研究課題/領域番号 |
19K10370
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 神奈川歯科大学 |
研究代表者 |
城戸 幹太 神奈川歯科大学, 歯学部, 准教授 (40343032)
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研究分担者 |
杉野 繁一 東北大学, 大学病院, 講師 (00423765)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 術後痛 / 肥満 / トランスクリプトーム解析 / 単一神経記録 / 脂質異常症 / ラット |
研究開始時の研究の概要 |
肥満患者が手術を受ける場合、様々な合併症が生じやすく、入院期間延長や生活の質の低下が生じ、医療経済上も問題となっている。さらに、多くの肥満患者が術後の痛みに対して十分な治療を享受できず、術後痛が悪化・遷延し、生活の質が著しく損なわれていることが分かってきた。しかし、なぜ肥満者は術後の痛みが増強・遷延するのか、その詳細なメカニズムはほとんど分かっていない。本申請では、肥満や高脂血症状態が術後痛を増強する未知のメカニズム解明への手掛かりをラット術後痛モデルを用いて検索する。そしてその機序を基に、肥満者の難治性疼痛に対する予防や新たな治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究で、高脂肪食摂取により肥満となったラットは、手術後の自発痛の上昇と機械刺激に対する逃避行動の閾値の低下から、術後痛が増強・遷延した。末梢および中枢神経組織のトランスクリプトーム解析を行ったところ、脊髄では大きな遺伝子発現変化を認めず,末梢神経の細胞体である脊髄後根神経節で19個の遺伝子の発現変化を認めた。肥満の術後痛増強メカニズムの一つに脂質代謝関連遺伝子による末梢性感作の増強が示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界的な肥満人口増加により、肥満患者の診療機会が増え、様々な周術期管理上の問題が顕在化している。近年、多くの肥満患者の術後痛が悪化・遷延し、生活の質が著しく損なわれていることが明らかとなった。 しかし、なぜ肥満者は術後の痛みが増強・遷延するのか、その詳細なメカニズムは分かっていない。本研究から、脂質代謝に関わる遺伝子が神経の末梢性感作を増強して術後の痛みを増強遷延していることが示唆された。
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