研究課題/領域番号 |
19K10372
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 松本歯科大学 |
研究代表者 |
富田 美穂子 松本歯科大学, 歯学部附属病院, 教授 (00366329)
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研究分担者 |
奥村 雅代 松本歯科大学, 歯学部, 講師 (10362849)
小日向 清美 朝日大学, 歯学部, 助教 (20826200)
寺田 知新 岐阜大学, 医学部, 教授 (30345780)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 疼痛閾値 / 歯科恐怖症 / 過敏性症候群 / 音楽 / 情動 / 疼痛 / 自律神経 / IBS / エアタービン / 歯科治療 / 過敏性腸症候群 / 除痛 / 脳機能 / 扁桃体 |
研究開始時の研究の概要 |
痛みは苦痛を誘発する感覚であるため、自律神経系や記憶等の脳内神経に影響を与える。そこで本研究では、このようなストレスによる自律神経活動のバランスの変化と脳内神経の活動状態を解明し、痛みが身体に及ぼす影響を明らかにする。その後、音楽等の環境がそれらの変化に有効に対応するかを明らかにし、除痛効果が得られる環境を探索する。このような痛みの研究は、医学界の臨床現場で応用できるものと考えられる。
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研究成果の概要 |
研究対象者60名に対して、歯科治療時の不安度を調べたところ、歯を削る時の不安度が最も高かった。そこで、3種類の条件下(無音、デンタルタービンを聞かせた時、好きな音楽を聞かせた時)で、内腕の疼痛閾値をpain visionを用いて測定したところ、タービンを聞かせた時の疼痛閾値は、好きな音楽を聞かせた時に比較し有意に低かった。さらに、過敏性腸症候群に関するアンケートを実施したところ、胃腸の調子が悪い人は男性に多く、胃腸の調子が悪いほど疼痛閾値が低いことがわかった. また、侵害刺激に反応していた帯状回での神経活動は、好きな音楽を聴いているときは反応が消失することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
歯の治療が好きな人はわずかであり歯を削る音は不快である。そこで歯科治療の流れの動作での不安度を調査した結果、歯を削る時の不安度が一番高かった。そこで、無音の時、タービンの音を聴いている時、好きな音楽を聴いている時の疼痛閾値を測定したところ、タービンの音を聴いている時は痛みに敏感になり、好きな音楽を聴いている時は痛みに鈍感になることがわかった。さらに、胃腸障害が強い人は男性に多く疼痛閾値も低いことから、ストレス緩和すなわち副交感神経優位な状態を促すためには、好きな音楽を聞かせることが有効だと示唆された。これらのことから、不安度の高い歯科治療時に好きな音楽は効果的だと考えられる。
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