研究課題/領域番号 |
19K10391
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
郡司掛 香織 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (90448811)
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研究分担者 |
川元 龍夫 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (50323704)
志賀 百年 九州歯科大学, 歯学部, 准教授 (20596134)
黒石 加代子 (中尾加代子) 九州歯科大学, 歯学部, 助教 (60468303)
左合 美紗 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (40815825)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 歯髄幹細胞 / 象牙芽細胞 / 痛み / ATP / 歯髄細胞 / VNUT / 矯正歯科 / 歯の痛み |
研究開始時の研究の概要 |
矯正歯科治療時によって歯が移動するときの痛みは、ほぼ全ての患者が感じ、この痛みのために矯正治療を中断する患者もいることから重要な問題である。この痛みがどのようにして発生するのかという問題について、これまでは歯根膜のみが注目されていたが、歯の中にある歯髄には神経終末が多く含まれており、矯正力による歯の移動による影響も及ぶため、歯髄も矯正歯科治療時の痛みに関係していると考えられる。本研究では、ATPが歯髄内での歯の痛みの伝達に関係しているのではないかと考え、これを証明することを目的とする。この研究によって、矯正歯科治療時だけでなく、虫歯や全身の痛みに対する新たな痛みの予防法や治療法の開発を目指す。
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研究成果の概要 |
本研究は矯正歯科治療によって歯が移動するときの痛みの発生に、歯の中にある歯髄が関係しているのではないかと考え研究を行った。過去の我々の研究で歯の根の周囲にある歯根膜細胞がATPを放出して痛みを起こしていることが明らかとなったため、矯正歯科治療を想定した酸素濃度で培養した歯髄幹細胞から放出されるATP濃度を調べたが、増加していなかった。しかし低酸素状態での培養は、細胞増殖には影響せず、歯髄幹細胞が象牙芽細胞へと変化(分化)させるような傾向を認めた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
矯正歯科治療時によって歯が移動するときの痛みは、ほぼ全ての患者が感じ、この痛みのために矯正治療を中断する患者もいることから重要な問題である。本研究で、矯正歯科治療によって歯髄の細胞(歯髄幹細胞)が象牙芽細胞に変化(分化)している可能性が示唆された。象牙芽細胞は過去の我々の研究で歯の痛みに関係していることが示されているため、この結果は矯正歯科治療時の痛みへの歯髄幹細胞の関与を示唆しており、歯髄幹細胞の分化をコントロールすることによって、様々な歯の痛みをコントロールできる可能性がある。
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