研究課題/領域番号 |
19K10428
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 朝日大学 |
研究代表者 |
谷口 裕重 朝日大学, 歯学部, 准教授 (80529636)
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研究分担者 |
青柳 陽一郎 日本医科大学, 大学院医学研究科, 大学院教授 (30286661)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 嚥下反射 / 食道刺激 / 摂食嚥下障害 |
研究開始時の研究の概要 |
日本は,人口の高齢化に伴い摂食嚥下機能に障害を来たした要介護高齢者の問題が顕在化している.しかしながら,嚥下障害者に対する治療法は乏しく,特に,重度嚥下障害者に対しては有効な嚥下訓練法が確立されていないため,胃瘻などの非経口的栄養摂取を余儀なくされている.そこで申請者らは,重度嚥下障害を持つ患者であっても,誤嚥を回避し効果的に行う訓練として,食道の機械刺激によって誘発される嚥下反射が使用できないかと考えてきた.. 本研究の目的は,食道刺激によって起こる嚥下反射を生理学的に解明し,最終的には食道刺激によって嚥下反射を誘発する方法を臨床応用し,新たな嚥下訓練法を確立することにある.
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研究成果の概要 |
本研究はヒトを対象とした生理学的研究アプローチに従い,1)嚥下運動に対する異なる末梢刺激および被験者の姿勢の影響,2)食道刺激によって引き起こされる嚥下運動に対する加齢および疾患の影響を明らかにすることを目的とした。 初年度は目標を達成するため,食道への異なる末梢刺激および体幹角度が嚥下運動へ与える影響,2年目は,化学刺激の違いが嚥下反射誘発に及ぼす影響を検討した。最終年度は,脳血管障害を既往に持つ嚥下障害者に対して本法を適応した。本研究の結果より,食道刺激により嚥下反射がより効率的に誘発される条件が明らかとなり,嚥下障害患者においても食道刺激で嚥下反射を誘発することが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
摂食嚥下障害の臨床においては,基礎データが構築されないまま,臨床的な経験値のみで実施されているものが多い。本研究によって,健常者における咽頭・食道内圧値が算出され,食道刺激と嚥下反射との定量的評価が明らかとなった。 結果によって摂食嚥下の障害解明や治療法確立の新たな手がかりを導くことが期待できる。本研究の手法が確立すれば,歯科領域のみならず摂食嚥下に関わる医科領域においても新たな訓練法の確立,障害の解明に有効なデータ収集が可能となる。
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