研究課題/領域番号 |
19K10456
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 大阪歯科大学 |
研究代表者 |
真下 千穂 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80368159)
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研究分担者 |
沖永 敏則 大阪歯科大学, 歯学部, 教授 (60582773)
南部 隆之 大阪歯科大学, 歯学部, 講師 (80367903)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 口腔善玉菌 / 硝酸還元菌 / Rothia属細菌 / 遺伝子改変 / 口腔細菌叢 / 口腔健康 / 口腔菌叢バランス / 細菌ゲノム解析 / メタゲノム解析 / ゲノム解析 |
研究開始時の研究の概要 |
健康口腔を維持するためには、特定の細菌(う蝕・歯周病病原細菌)を除去するだけではなく、口腔内の菌叢バランスが重要であることが分かってきた。しかし、口腔内の菌叢はどのような条件で変動するのかについては不明な点が多い。そこで、本研究では、我々が独自に構築した口腔菌叢を維持したままで培養できるモデル実験系[細胞レベル]と細菌叢を網羅的に解析する次世代シークエンス[遺伝子レベル]を組み合わせた新たな評価方法により、菌叢全体の変動に与える因子および共生状態における個々の細菌の役割を明らかにしていく。口腔健康増進に寄与する方向性を示していくことを目指す。
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研究成果の概要 |
口腔メタゲノム解析の結果、健康な口腔状態を維持するためには、いくつかの細菌種の働きが重要であることが明らかとなってきた。これらの細菌が持つ共通の特性が硝酸還元活性である。この中でも、特にRothia属細菌が口腔・全身健康増進に貢献していることがわかってきた。しかし、Rothia属細菌に対する遺伝子改変技術がないため、遺伝子レベルでの働きを明らかにすることができていない。本研究では、口腔内からRothia属細菌を分離し、遺伝子改変技術基盤の構築を行った。このことにより、Rothia属細菌を中心とした口腔細菌叢の変動を分子レベルでモニターできる指標の構築が可能となった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究により、口腔の主な硝酸還元菌であるRothia属細菌の働きを遺伝子レベルで解析することが可能となった。体内の硝酸イオン動態は個体の健康維持に重要であり、特に、entero -salivary nitrate metabolismでは口腔細菌の働きが必須である。Rothia属細菌は口腔における高い硝酸還元活性を保有する代表菌であるので、Rothia属細菌を遺伝子レベルでコントロールすることにより、口腔の硝酸イオンを中心とした細菌叢バランスの変化を捉えるモデル実験系を確立できる。最終的には口腔硝酸還元活性と全身健康の増進の間を結ぶ指標を作る可能性ができたと考える。
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