研究課題/領域番号 |
19K10529
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58010:医療管理学および医療系社会学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
大西 弘高 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (90401314)
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研究分担者 |
小田 康友 佐賀大学, 医学部, 教授 (60253621)
高村 昭輝 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (60644325)
久保 沙織 東北大学, 高度教養教育・学生支援機構, 准教授 (70631943)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
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キーワード | 医学教育 / 学習者評価 / 臨床実習 / 信頼性 / 医学部 / 卒業判定 / 業務基盤型評価 / 合否判定 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、医学教育現場で合否判定を必要とする学習者評価の機会において、より信頼性、妥当性を向上させるための基盤となるものである。例えば、筆記試験は頻繁に用いられ、一定以上の問題数で信頼性にも優れているが、臨床能力が十分かどうかを確認するためには、実技試験やWBAを組み合わせることも不可欠である。 筆記試験、実技試験、WBAの3つを組合せた合否判定を行う際、一般化可能性理論を用いてそれぞれの信頼性を求めると共に、3つの要素の点数を組み合せた合成得点の信頼性の確認が必要であり、本研究はこれらの手続きを実際の卒前教育、医師臨床研修等に対して行い、課題を探ることを主眼とする。
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研究成果の概要 |
実施できたのは佐賀大学での臨床実習評価の信頼性検証である。実習を行う27領域において共通する6つのコンピテンス領域、23のコンピテンシー項目が評価された。108人の学生データのうち欠損値や分散がゼロとなる領域などを一定のルールで削除し、残存する欠損値を多重代入法によって補った上で一般化可能性分析を行ったところ、Φ係数は0.50、コンピテンシーを23、臨床領域を27として決定分析を行うとΦ係数予測値が0.72となった。臨床実習評価は、一定の信頼性を有すると推測される。欠損値や分散がゼロになるといった問題に対しては、評価手法の見直し、評価の意義に関する周知が求められる。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床実習評価は、医師としての知識、技能が身に付いたかどうかを確認するために社会的にも重要性が高い。そのデータに一定の信頼性があることは様々な仮定を経てようやく示せたが、半数以上の領域ではデータが利用できていないなどの不備も指摘された。今後、臨床実習評価をどのように改善すべきかに関して重要な示唆がある。
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