研究課題/領域番号 |
19K10602
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 琉球大学 |
研究代表者 |
福島 卓也 琉球大学, 医学部, 教授 (40336160)
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研究分担者 |
宮良 恵美 沖縄大学, 健康栄養学部, 准教授 (50457686)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | HTLV-1 / アジア・太平洋 / インドネシア / HIV/HTLV-1共感染 / 分布 / 遺伝子型 / アジア・太平洋地域 / キャリア調査 / genotype / ATL / HTLV-1遺伝子型 / スクリーニング調査 / バイオバンク |
研究開始時の研究の概要 |
アジア・太平洋地域(フィリピン、タイ、インドネシア、フィジー)においてHTLV-1キャリア調査を行い、HTLV-1分布状況を明らかにするとともに、生体試料をバンキングし、沖縄からアジア・太平洋に拡がるATL/HTLV-1バイオバンクを構築する。さらに、それぞれの国のHTLV-1のgenotype解析を行い、日本本土、沖縄および世界の他の地域のHTLV-1 genotypeの分布パターンと比較することにより、HTLV-1伝播経路解明の端緒を開く。
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研究成果の概要 |
アジア・太平洋地域のHTLV-1キャリア分布、HTLV-1遺伝子型を明らかにする研究である。2019年度にインドネシア・アイルランガ大学と共同研究の準備を進めていたが、新型コロナウイルスのパンデミックにより調査が実施困難となり、研究期間を延長した。2022年12月に同研究所が凍結保存していた同国全土のHIVキャリア522例の血清試料を用いて調査を実施し、HTLV-1陽性3例を見出した。いずれもメラネシア系先住民族居住地の症例で、遺伝子型はメラネシア型と推定された。ジャカルタ、スラバヤなどインドネシア大都市部にHTLV-1キャリアは分布しておらず、メラネシア系先住民族に存在することが判明した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
HTLV-1は難治性疾患である成人T細胞白血病・リンパ腫、HTLV-1関連脊髄症の病因ウイルスで、感染予防対策が喫緊の課題である。そして世界の感染の現状を明らかにする研究は重要である。アジア・太平洋各国の感染状況は1980年代の調査以降の報告がなかった。今回、インドネシアの感染調査を実施し、ジャカルタ、スラバヤなど大都市部にHTLV-1キャリアは分布しておらず、オセアニア系先住民族に分布していること、さらにHIV/HTLV-1共感染例は少数であることが判明した。これはインドネシアの感染対策における保健医療へ重要な情報となる。HTLV-1感染者のDNAが保存され、バイオバンク拡大への礎となる。
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