研究課題/領域番号 |
19K10609
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58020:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含む
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研究機関 | 鈴鹿医療科学大学 |
研究代表者 |
坂 晋 鈴鹿医療科学大学, 薬学部, 准教授 (30399828)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 環境中毒 / 内分泌かく乱物質 / 次世代影響 / 環境因子 / 生殖発達 / 交互作用 / 栄養因子 |
研究開始時の研究の概要 |
多くの女性成人疾病のリスク要因である生殖発達の撹乱の原因を解明することは、女性成人疾病の予防上重要である。女性生殖発達には、多様な因子が視床下部‐下垂体、卵巣、子宮等への作用を介して交互的に作用するにもかかわらず、交互作用による女性生殖発達の撹乱に関する基礎研究は非常に不足している。本研究は、女性生殖発達の撹乱因子として、最近の疫学研究で相次いで報告されたパラジクロロベンゼン(pDCB)曝露と低ビタミンDに着目し、胎仔期・幼若期における環境因子と栄養因子の交互作用による雌性生殖発達の撹乱、機序の解明を通じて、ヒト成人女性の疾病予防のための基礎知見を提供する。
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研究成果の概要 |
女性生殖発達の撹乱は、多くの成人疾病(乳がん、子宮がん、メタボリックシンドローム等)のリスク要因であることが明らかとなっている。本研究は、女性生殖発達の撹乱因子として、最近の疫学研究で相次いで報告されているパラジクロロベンゼン(pDCB)に着目した。そして、内分泌かく乱化学物質などに対して最も脆弱な時期である胎児期・幼若期のpDCB曝露による雌性生殖発達の攪乱影響について調べた。その結果、胎児期pDCB曝露により、エストロゲン合成に関与する遺伝子群の発現量変化を伴った膣開口の早期化と異常性周期割合の増加、ならびに幼若期pDCB曝露による異常性周期割合の増加が起こることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
近年の疫学研究により、pDCB曝露による女性生殖発達の撹乱影響が明らかとなっているにもかかわらず、pDCB曝露による雌性生殖発達の撹乱影響に関する動物実験等による基礎知見は非常に不足している。本研究による内分泌かく乱化学物質などに対して最も脆弱な時期である胎児期・幼若期におけるpDCB曝露による雌性生殖発達の攪乱影響に対する評価は、ヒト女性生殖発達の撹乱を解明するためのモデルを示すことができ、ヒト成人女性の疾病予防のための基礎知見を提供することが期待できるため、予防医学上重要である。
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