研究課題/領域番号 |
19K10897
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 東北福祉大学 (2021-2023) 東北大学 (2019-2020) |
研究代表者 |
光永 憲香 東北福祉大学, 健康科学部, 准教授 (30431597)
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研究分担者 |
吉井 初美 東北大学, 医学系研究科, 教授 (10447609)
大室 則幸 東北大学, 大学病院, 助教 (60632601)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
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キーワード | 精神病性障害 / パーソナルリカバリー / 入院 / 規定要因 / 看護師 |
研究開始時の研究の概要 |
従来の医学的モデルにおけるような、疾患や症状がなくなることにとどまらず、機能の回復に加え、暮らしの回復、主体性の回復などの概念が含まれ、自分の送りたい人生へと近づいていく「パーソナルリカバリー」が重視されてきている。本研究の目的は、統合失調症をはじめとする精神病性障害で入院した患者において、パーソナルリカバリーについての4つの尺度を主要評価項目として、入院後と退院前の変化量とその規定する要因について検討することである。これにより、入院中の患者が疾患や症状を有しても主体性の回復や暮らしへの回復を感じられ、心理面への大きな安寧につながると考えられ、より質の高い精神医療を提供できると考えられる。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、精神病性障害を有する患者のパーソナル・リカバリーの指標が、入院の間にどのように変化し、その変化が精神症状や、自尊感情の高さや自己効力感の高さとどのように関連しているのかについて調べることである。結果、研究に同意し評価を行った対象者は当初38名、最終的な研究参加者は全員で34名(89%)であった。本研究の対象者においては、入院中に精神症状は大幅に改善したが、パーソナル・リカバリー、自己肯定感、自尊感情に有意な変化は見られなかった。この研究では、パーソナル・リカバリーにおける変化と、陰性症状の改善、または自己効力感と自尊心の向上との間に縦断的な相関関係があることが明らかになった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、入院中の精神病性障害を有する患者のパーソナル・リカバリーの指標の変化について明らかにすることができた。本研究の対象者においては、入院中に精神症状は大幅に改善したが、パーソナル・リカバリー、自己肯定感、自尊感情に有意な変化は見られなかった。しかし、自尊心尺度における肯定的な変化と、パーソナル・リカバリーの指標におけるの間には相関関係などは見られた。この研究では、パーソナル・リカバリーにおける変化と、陰性症状の改善、または自己効力感と自尊心の向上との間に縦断的な相関関係があることが明らかになった。
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