研究課題/領域番号 |
19K10953
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 大阪公立大学 (2022) 大阪府立大学 (2019-2021) |
研究代表者 |
北村 愛子 大阪公立大学, 大学院看護学研究科, 教授 (90772252)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2021年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2020年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 急性心不全 / 活動耐性低下 / 回復の促進 / 看護プログラム / 活動耐性回復プログラム / 急性心不全患者の経験 / 回復促進 / 活動耐性 / 回復 |
研究開始時の研究の概要 |
今後30年間にわたって心不全患者が毎年増えるため、急性心不全患者の社会復帰を果たすことが重要な課題となる。中でも集中治療をうける急性心不全患者で活動耐性低下がある場合、社会復帰が遷延化し、QOLのみならず生命予後にも悪影響を及ぼす。 よって、急性心不 全の活動耐性低下患者に対して回復を促進するために必要なケアを明らかにし、看護プログラムを開発することは急務であると考えた。 そこで、本研究では、以下の研究を実施する。 1)活動耐性低下を呈した患者の経験から回復に影響を及ぼす看護内容の明確化 2)『集中治療室における急性心不全による活動耐性低下患者の回復を促進するための『看護プログラム』の開発
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研究成果の概要 |
急性心不全により活動耐性低下を呈する患者の回復促進のための看護プログラム開発を目的とし、活動耐性低下患者の経験と看護師の実践を元に初期プログラムを作成した。実施、評価後、改訂プログラムを作成し有効性を調査した。結果、活動耐性の生理学的指標からは有害事象はなく、せん妄は1例発症がみられたが、不安は実施前後で有意差はなかった。抑うつは実施後に有意に改善し、コンフォートはease、transcendenceで有意に改善がみられた。本プログラムは、患者の苦痛を緩和し、患者自身が自信をつけ、力が湧くといった効果を得た。看護師も内省することでケアリング能力が発揮でき改訂版プログラムの有効性が確認された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
集中治療を受ける活動耐性低下した急性心不全患者の回復過程を促進するための看護プログラムの効果が検証され、患者のQOL向上に向けた呼吸・循環管理、日常生活支援など、個別に応じた全人的ケアを行うことで、集中治療を速やかに終えて回復促進する看護実践への示唆が得られた。プログラム開発により活動耐性低下患者には、症状緩和やコンフォートケアが欠かせないことが明らかになり、集中治療退室後もコンフォートケアを継続し、長期的には心臓性うつやストレスの低減、日常生活のQOL改善への介入が見いだせると考える。今後増えていくであろう、心不全患者の活動耐性低下のケアの発展に寄与することができるようになると考えている
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