研究課題/領域番号 |
19K11022
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 関西医科大学 |
研究代表者 |
川嵜 有紀 関西医科大学, 看護学部, 講師 (30572044)
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研究分担者 |
酒井 ひろ子 関西医科大学, 看護学部, 教授 (90434927)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | 妊娠糖尿病 / 産後糖代謝 / 糖尿病発症予防 / 運動療法 / 行動変容 / 産後糖代謝異常 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は、妊娠糖尿病既往女性を対象に、将来の糖尿病発症予防に向けた産後1年間の産後包括的プログラムを確立することである。 1.【研究1】妊娠糖尿病と診断された女性の産後の身体活動量と産後のヘルスリテラシーを明らかにする。 2.研究1をふまえ、妊娠糖尿病と診断された女性の産後1年間の包括的プログラム(栄養・運動・母乳哺育)を作成する。 3.【研究2】妊娠糖尿病既往女性を対象とした産後包括的プログラムによる介入は、妊娠糖尿病既往女性の産後1年の耐糖能異常率・代謝指標を改善させるか、を明らかにする。
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研究実績の概要 |
妊娠糖尿病(gestational diabetes mellitus:以下,GDMとする)を管理することは、胎児・新生児合併症と、将来の高率な2型糖尿病発症という女性の生涯にわたる健康リスクの2点を予防することに意義がある。GDMと診断された女性は、将来的に2型DMを発症するリスクが高く、相対危険率は正常血糖の女性よりも7.43倍と高率である。現在推奨されている産後糖代謝評価を分娩後6~12週だけでなく、産後1年を目安とした定期的な受診をすることの重要性を示す。本研究ではGDM既往女性を対象として、栄養、運動、母乳哺育、さらにはヘルスリテラシーの向上へのアプローチを基盤とした産後1年間の包括的プログラムを確立することが目的である。GDMの女性の母乳哺育の2型糖尿病発症予防効果は、文献レビューを行い、GDM既往女性に対して授乳(強度・授乳期間)は2型糖尿病発症予防効果を認める可能性が高いことがわかった。一方、運動療法の目的は、①骨格筋を中心とした末梢組織のインスリン感受性の改善、②耐糖能の改善、③脂質代謝の改善、④高血圧の改善、⑤体脂肪・内臓脂肪の減少、⑥合併症や関連疾患のリスク軽減、⑦体力を向上し日常生活を活性化し、QOLを可能な限り高く維持すること、⑧血糖値低下に伴う糖毒性の軽減によって骨格筋でのインスリン感受性、膵でのインスリン分泌能の回復が期待できることである。また栄養に関しては、様々な要因の影響を受けて形成されている人々の食行動は、COVID-19の影響により心理・社会的要因の変化にも影響しており、食物摂取頻度調査だけではなく、食生活への関心・リテラシーについても検討が必要である。現在、GDM既往女性の産後1か月~3か月の体成分・骨格筋パラメータの推移及び正常血糖女性との比較、GDM既往女性に対する産後1か月~3か月の運動介入プログラムの効果の検証を進めている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
新型コロナウイルス感染症による、緊急事態宣言、まん延防止に関連して、研究協力が可能な施設の選定に苦慮した。対象者との対面、介入がかなう施設がなく、研究の進捗に影響した。
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今後の研究の推進方策 |
最終年度となるため、速やかに調査を行う。さらに、妊娠糖尿病妊婦・診断された女性を対象とした食生活関心度・食行動に関しても尺度を選択し、調査する予定である。
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