研究課題/領域番号 |
19K11063
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分58070:生涯発達看護学関連
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研究機関 | 東京都立大学 |
研究代表者 |
安達 久美子 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 教授 (30336846)
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研究分担者 |
菱沼 由梨 東京都立大学, 人間健康科学研究科, 准教授 (50583697)
石川 紀子 静岡県立大学, 看護学部, 准教授 (90806308)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
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キーワード | 硬膜外麻酔分娩 / 臨床推論 / 助産師 |
研究開始時の研究の概要 |
近年、出産に関する価値観の変化、晩産化によるハイリスク妊産婦の増加などにより、硬膜外麻酔分娩が急激に上昇してきており、それに伴って、有害事象も報告されている。このことから、硬膜外麻酔分娩の更なる安全性の確保が喫緊の課題となっている。 日本では、歴史的に硬膜外麻酔分娩の実施率が低かったことから、硬膜外麻酔分娩に関する助産師の知識や経験が乏しいという現状がある。硬膜外麻酔分娩時には特有の分娩進行や産痛の判断と麻酔の管理など、通常の分娩とは異なった助産ケアと判断が求められる。本研究では、産婦及び胎児にとって安全な分娩環境を提供するため、硬膜外麻酔分娩時の助産師の臨床推論モデルを構築する。
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研究成果の概要 |
本研究の目的は、硬膜外麻酔分娩における臨床推論モデルを構築することである。硬膜外麻酔分娩実施時のシュミレーションシナリオとそれに基づく動画を作成し、研究対象者に視聴してもらい、情報収集とアセスメントを含めた臨床推論を実施しているかについて半構成的インタビュー調査を行った。研究対象者は、硬膜外麻酔分娩のケアを実施している助産師12名とした。12名の語りから臨床推論場面を抽出し、その内容を分析し、既存の臨床推論法に整理分類した。 分析の結果、硬膜外麻酔分娩時の助産師の臨床推論法は、パターン認識、多分岐、徹底的検討、仮説演繹、統合的患者中心モデル、二重過程理論の6つの臨床推論方法に分類された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
臨床推論に関する研究は、これまで医学を中心に行われている。助産師を対象としたものは、分娩期の助産師の臨床推論をテーマとしたもの、臨床推論能力の向上のための提案やトレーニング法についての調査はあるが、臨床推論そのもののプロセスについて検討したものはない。硬膜外麻酔分娩時の助産ケアの研究については、提供するケア、判断に関する調査は行われているものの、臨床推論の研究までには至っていない。 言語化が難しい助産師の認知領域について、助産師の臨床推論をモデルとして提示することは、硬膜外麻酔分娩の経験が少ない助産師学生や新人の助産師が臨床推論を行う上での一助となるとともに、適切な助産診断に繋がる。
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