研究課題/領域番号 |
19K11309
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 中部学院大学 |
研究代表者 |
千鳥 司浩 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (80454297)
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研究分担者 |
三上 章允 中部学院大学, 看護リハビリテーション学部, 教授 (40027503)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | 体性感覚 / 足底 / 確率共鳴 / ホワイトノイズ / 振動刺激 / リハビリテーション / バランス / 地域在住高齢者 / 感覚 |
研究開始時の研究の概要 |
さまざまな疾病により感覚障害を呈する症例は多く存在するが,リハビリテーションにおいて感覚障害に対する有効な治療法は存在していない.近年,確率共鳴を引き起こす機器を身体に装着することで,感覚機能が向上する可能性が示唆されている.リハビリテーションにおいて外部からの刺激提示によって感覚機能の向上が得られれば,今後の治療介入において非常に有益なものとなる. そこで,本研究では健常者に対し効率良く確率共鳴を起こすための刺激条件を明らかにし,その結果を踏まえ高齢者および神経障害を呈する患者に対する適用を進め,有効な感覚障害の改善方法を検討し,その効果について検証する.
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研究実績の概要 |
本研究では,健常若年者を対象にホワイトノイズの振動刺激を用いて効率よく確率共鳴を起こすための刺激条件を明らかにした上で,高齢者および神経障害により体性感覚機能が低下した症例に対して適用を進め,体性感覚障害を改善するための有効性について検証することを目指している. 令和元年度は,まずホワイトノイズを発生させる振動刺激デバイスの作成と動作確認を行い,健常若年者を対象に予備実験を行った. 令和2年度は,健常若年者を対象に足部における刺激部位(足根管部刺激,前後刺激,内外側刺激)と振動刺激の強度(60%,80%)における条件の違いによる体性感覚機能(静的触覚,動的触覚,二点識別覚,関節位置覚)および静的・動的バランス能力への効果について検証した.その結果,刺激部位としては足根管部,振動刺激の強度については感覚閾値の60%の強度で振動刺激を付与した条件が確率共鳴現象を引き起こす上で,最も効果的であることが判明した. 令和3年度では,これまでの基礎的データに基づき健常若年者と同様の評価項目について地域在住(前期・後期)高齢者に対して振動刺激を適用した際のデータ収集および効果検証を行った.結果として,各体性感覚機能およびバランス能力の改善という成果を確認することができたが,被験者数が十分でなかったため次年度にも追加で測定を行う必要があった.一方,神経障害により足部・足底の感覚機能が低下している症例については研究協力が十分に得られず,症例数としては不十分であった. 令和4年度は,新型コロナウィルスの状況を鑑みつつ,地域在住高齢者および神経障害により足部・足底の感覚機能が低下している症例についてのデータ収集を進めるとともに詳細なデータ分析を進め,現在,論文化を目指している.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当初,昨年度にて全ての研究を終了する予定であったが,新型コロナウィルスの影響により,対面で実験を行う環境になく研究計画通り進まない現状であった.昨年度は,これまでに積み残した地域在住高齢者および神経障害により足部・足底の感覚機能が低下している症例を被験者とした実験を行った.これにより地域在住高齢者を対象とした研究については,概ね終了したが神経障害を有する症例については研究協力が得られず,進行が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度は,地域在住高齢者に対する確率共鳴現象の効果について分析を行い,論文化を進めるとともに,神経障害を有する症例についてのデータ収集を進めていく予定である.
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