研究課題/領域番号 |
19K11317
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
澤村 大輔 北海道大学, 保健科学研究院, 講師 (20734750)
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研究分担者 |
Tha KhinKhin 北海道大学, 医学研究院, 准教授 (20451445)
境 信哉 北海道大学, 保健科学研究院, 教授 (30299804)
数又 研 北海道大学, 大学病院, 講師 (60634144)
杉山 拓 北海道大学, 大学病院, 講師 (70748863)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 認知機能トレーニング / もやもや病 神 / 神経心理学的評価 / Diffusion imaging / functional MRI / 健常者 / 注意 / ワーキングメモリ / もやもや病 / 認知リハビリテーション / トレーニング効果 / resting-state fMRI / computer-based training / 脳MRI / 神経心理学的検査 |
研究開始時の研究の概要 |
もやもや病は頭蓋内の内頚動脈を中心とする脳主幹動脈の進行性閉塞を特徴とする疾病であり、前頭葉障害、特に注意機能と作業記憶の低下を伴う。近年では、様々な脳疾患において注意機能および作業記憶に対するリハビリテーションの成果が報告されているが、現在までもやもや病における報告はない。もやもや病は脳循環不全により生じる可逆性のある病態であることが示唆されており、トレーニングによる改善が他の脳疾患より得られやすい可能性がある。本研究ではもやもや病の疾患特異的な症状に焦点を当てた認知機能トレーニングの効果を証明し、認知機能トレーニングの標準的な治療としての確立を目指す。
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研究成果の概要 |
もやもや病患者における自主トレーニングプログラムとしてコンピュターを用いた注意・ワーキングメモリトレーニングを作成し、その有効性を検討した。研究の流れとして、トレーニングプログラムの開発、健常者におけるトレーニング効果の検証、もやもや病患者におけるトレーニング効果の検証を行った。結果、健常者、もやもや病患者に共通してトレーニング後に認知機能検査の成績向上が認められた。またトレーニング由来と考えられる脳の機能的、構造的変化が確認された。 本研究の結果は、もやもや病患者に対する認知機能トレーニングの有効性を示すものであり、自己管理下で実施できる導入簡便性からも臨床への応用可能性を示唆するものである。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究では、健常者およびもやもや病患者におけるコンピューターベースの認知機能トレーニングの効果を明らかにした。トレーニング後には健常者およびもやもや病患者に共通して、注意、ワーキングメモリを中心とする神経心理学的評価の成績向上および脳の機能的、構造的変化も確認された。これまでにもやもや病における認知機能トレーニングの効果を脳の構造・機能画像法より検討した報告はほとんどなく、本研究の学術的意義は大きいものと考えられる。また、本研究で作成したトレーニングプログラムは自己管理下で実施できるため、個別診療以外の時間で実施可能な自主トレーニングとしてリハビリテーション領域における普及が期待できる。
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