研究課題/領域番号 |
19K11366
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
西部 真理子 (平賀 真理子) 大阪大学, 大学院歯学研究科, 講師 (50638757)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | Stroke / Hemorrhage / Gene expression / Cortex / リハビリテーション / 脳出血 / 大脳皮質 / 線条体 / 運動機能 / 脳血管疾患 / 運動リハビリテーション |
研究開始時の研究の概要 |
脳損傷・脳血管疾患による麻痺などの身体後遺症からの改善のために、運動リハビリテーション が施されているが、脳の高次運動機能を元の状態に戻す事は多くの場合非常に困難である。本研究は、運動機能の回復法開発の基盤となる「高次運動機能回復を可能とするリハビリ効果依存的な神経可塑性を促進する分泌分子の同定」を目指す。具体的には、マウス脳出血後の組織を用いたRNA sequenceの解析データを基に、リハビリ効果依存的に発現が変動する遺伝子を抽出し、候補遺伝子を絞り込む。リハビリ効果依存的な遺伝子発現解析はこれまでに報告がないため、分子根拠に基づいた運動治療法解明を今後展開するための基盤になる。
|
研究成果の概要 |
脳出血後の運動リハビリテーション特異的な効果として、転写因子や血管修復作用物質の上昇をマウス大脳皮質組織の遺伝子網羅的解析で検出した。転写因子Atf3の発現上昇については、リハビリ依存的に、出血部位である線条体に投射する皮質V層ニューロンと、線条体出血部位周辺神経細胞で確認された。一方で血管内皮細胞数と周皮細胞数を定量した結果、これらの細胞数について出血による上昇は認められたが、リハビリ介入による変動は確認されなかった。従い、脳出血後の運動リハビリテーションにより、大脳皮質の神経機能回復は、血管機能レベル(分子制御)と神経での転写因子またその特定タンパク質発現制御により促進される事を示した。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
レンズ核線条体動脈の出血による被殻出血は、全能出血の40%を占め、上位運動ニューロンと感覚ニューロンに障害をきたし、片麻痺・麻痺側の感覚障害を引き起こす。線条体出血のマウスモデルを使い、脳神経の分子学・生理学データ、また回復期の巧緻運動機能へのリハビリ効果を示した。さらなるメカニズム解明により、脳神経機能回復を完結に近づけるために行うリハビリについて多面的にアプローチする事が可能である。
|