研究課題/領域番号 |
19K11377
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
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研究機関 | 金沢医科大学 (2020-2022) 愛知医科大学 (2019) |
研究代表者 |
大道 裕介 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (50506673)
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研究分担者 |
内藤 宗和 愛知医科大学, 医学部, 教授 (10384984)
大道 美香 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30581079)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2019年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 慢性痛 / 身体不活動 / 光遺伝学 / アロディニア / 理学療法 / 光遺伝工学 |
研究開始時の研究の概要 |
種々の疾患や痛みに続発する身体動作の回避や不動化による身体不活動は,痛みの慢性化 において普遍的な問題と推測される.不活動による痛みに有効性の高い理学療法を提示するためには,その対象となる病態の機序解明が必須である.我々は身体不動化によるラット慢性痛モデルを構築し機序解明を進めており,特に本研究では,不動中に生じうる痛 み系の可塑的変容の解明に焦点を当てる.さらに光遺伝学的解析を用い,従来の方法では解決困難であったアロディニ アの有無と病態変化との関係を明らかにする.さらに種々の理学療法による病的疼痛の改善効果と痛みの改善を裏打ちする生体変化を検証する.
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研究成果の概要 |
本研究では、ギプス固定後慢性痛(CPCP)ラットモデルを用いて、身体不活動が引き起こす病的疼痛の発症機序について理解を深め、その中でAβ線維の役割を探索した。身体不活動は末梢性痛覚信号や中枢性疼痛経路の活性化を引き起こし、これらが病的疼痛に寄与することを明らかにした。不動化した肢の骨格筋で生成されるスーパーオキシドが末梢性疼痛信号の源となり、病的疼痛の原因となる可能性が示唆された。光遺伝学的手法により、CPCPラットモデルの病的疼痛においてAβ線維に由来する触覚アロディニアが発現していることが明らかとなった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
この研究は、身体不活動が引き起こす慢性疼痛の機序を明らかにするという重要なステップであり、CPCPラットモデルを使用してその過程を研究した。学術的には、世界的にも新規性のある本研究は、身体不活動が引き起こす痛みの生理学的プロセスを深く理解するための重要な第一段階である。社会的には、慢性疼痛を抱える多くの人々の日常生活の質を改善し、新たな治療法を開発する可能性に繋がる重要な意義を持つ研究と評価している。加えて、新型コロナウイルスの大流行による自宅待機の増加が身体不活動を増加させる可能性があるため、この研究は公衆衛生の観点からも重要性が増している。
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