研究課題/領域番号 |
19K11423
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59010:リハビリテーション科学関連
|
研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
下重 里江 国際医療福祉大学, 基礎医学研究センター, 講師 (10433624)
|
研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
|
キーワード | 快情動 / 報酬 / 動機付け / 触刺激 / 脳波 / 超音波発声 / 情動行動 / ラット / モチベーション / 側坐核 / リハビリテーション / 行動 / 情動 / 動機づけ |
研究開始時の研究の概要 |
リハビリテーションでは、患者のリハビリに対する意欲の程度が治療成績を左右する。意欲には快情動中枢(側坐核)でのドーパミン放出が関わる。本研究では、次の3つの研究を行い、触刺激を用いた徒手療法の治療効果の生理学的基盤の構築を目指す。1)触刺激によるドーパミン放出増加の神経生理学的メカニズムを解明する。2)触刺激による側坐核ドーパミン放出が情動と行動に及ぼす影響を明らかにする。3)触刺激が運動機能低下を改善する効果を有するかを検証し、徒手療法の治療効果に触刺激による意欲向上が関与するかを明らかにする。
|
研究成果の概要 |
徒手療法の精神的効果のメカニズムとモチベーション(動機付け)への影響は不明である。本研究では、快情動中枢の神経活動を促す触刺激を用い、触刺激が実際に快情動関連行動を起こすこと、さらに快情動状態になっているときの脳活動変化を明らかにした。触刺激がモチベーションと関わる快情動中枢の活動並びに行動を促すことが明らかになったことより、触刺激の精神的効果の治療根拠を示唆するとともに徒手療法にはリハビリへの意欲向上に貢献する可能性があることが示された。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
マッサージなどの各種徒手療法では体表からストロークする触刺激を用いる。本研究では、触刺激によって快情動状態になること、快情動・動機付けに関連する行動を惹起することを動物実験にて明らかにした。本研究結果は、触刺激を用いる各種徒手療法が意欲向上を促す可能性を示すとともに、徒手療法のもつ精神的効果の生理的根拠を示唆するものである。また、快情動状態にある時の脳波活動パターンを明らかにし、新たな快情動の指標を構築したことから、快情動の脳内回路の解明につながり、触刺激に対する反応性に異常を示す各種精神疾患の治療に向けた創薬研究等幅広い研究分野に貢献しうる可能性がある。
|