研究課題/領域番号 |
19K11478
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 聖マリアンナ医科大学 |
研究代表者 |
池森 敦子 (上條敦子) 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (80350635)
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研究分担者 |
柴垣 有吾 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 教授 (70361491)
永井 義夫 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 准教授 (90402718)
小倉 裕司 聖マリアンナ医科大学, 医学部, 講師 (90509952)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2021年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2020年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2019年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 2型糖尿病 / GLP-1 / リラグルチド / 骨格筋 / ヒラメ筋 / type 1 筋線維 / ミトコンドリア / サルコペニア / GLP-1受容体 / インクレチンホルモン |
研究開始時の研究の概要 |
高齢期の2型糖尿病患者が増加している現在、生活の質を維持するためにも、骨格筋量及び質の維持(サルコペニア予防)は重要な課題である。サルコペニアの抑制には、運動が重要であるが、心血管疾患、整形外科的疾患に罹患している高齢患者も多く、有効な運動量を確保できないのが現状であり、運動量の低下を補うサルコペニア予防法の確立が急務である。骨格筋の質は、ミトコンドリア機能の程度に依存し、インクレチンホルモンが、骨格筋のミトコンドリア機能の維持に関与する可能性がある。そこで、本研究では、2型糖尿病モデル動物を使用し、インクレチンホルモンによるサルコペニア予防効果の有無を検討する。
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研究成果の概要 |
2型糖尿病は、骨格筋量及び質の低下(サルコペニア)を高率に発症しやすいことから、健康寿命の延伸のために、サルコペニア予防は重要な課題である。本研究では、サルコペニアを伴う肥満2型糖尿病ラット(SDT fatty rat)を使用し、インクレチンホルモンの一つであるglucagon-like peptide-1(GLP-1)の受容体活性化(リラグルチド)が、ヒラメ筋(遅筋)のミトコンドリアを増加させることを明らかにした。骨格筋の質の維持は、ミトコンドリア機能と強く関連することから、2型糖尿病において、GLP-1受容体活性化は、ヒラメ筋のミトコンドリアを増加させ、骨格筋の質を維持する可能性がある。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
サルコペニア肥満2型糖尿病モデル動物を使用し、糖尿病治療薬であるGLP-1受容体作動薬(リラグルチド)が、遅筋のミトコンドリア量を維持したことを明らかにした。この結果は、GLP-1受容体作動薬が、サルコペニア予防に有効である可能性を示しており、今後、臨床研究により、その効果を検証していく必要がある。また、臨床的には、GLP-1受容体活性化が中枢神経系や消化器系に作用し、食思不振等による骨格筋減少を認める症例が存在することから、骨格筋特異的にGLP-1受容体を活性化させる治療薬の開発も必要と考える。
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