研究課題/領域番号 |
19K11494
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
飛奈 卓郎 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (60509678)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2020年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2019年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
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キーワード | ランナーズハイ / 乳酸閾値 / 2-arachidonoylglycerol / 持続的運動 / 運動習慣 / 乳酸閾値強度 / 低強度運動 / 高強度運動 / 運動習慣形成支援 / メンタルヘルス |
研究開始時の研究の概要 |
運動後に得られる高揚感、俗にランナーズハイと呼ばれる反応はβエンドルフィンが主な作用物質とされてきたが、近年の研究から内因性カンナビノイド(eCB)がより強い作用をもたらし、eCBの増加がポジティブな感情を増加させることが報告されている。eCBはストレスによって血液中の濃度が高まると考えられ、運動もまたストレスの一種である。本研究ではヒトを対象に、eCBが増加する運動条件の探索と、eCBの変化が運動によるポジティブ感情の変化に影響するのかを、横断的・縦断的に調査する。
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研究成果の概要 |
本研究ではランナーズハイの原因物質として知られている内因性カンナビノイドの一種である2-Arachidonoyl Glycerol(2AG)が、どのような運動条件で増加するのかを調査した。その結果、乳酸閾値強度のような中強度の運動で血中の2AG濃度が増加すること、その反応は運動開始15分ほどで起こることを示した。また中強度運動による2AGの増加は運動習慣の有無に関係なく認められることを示した。一方で、運動習慣の無い者では2AGの増加が認められなくても集団での運動によってポジティブな感情が増加するとの結果から、運動による心理的な変化には一緒に運動するパートナーの有無も重要であることを示した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
日常的な運動や身体活動量の増加が生活習慣病の予防に有効であることは広く知られており、様々な支援の取り組みが研究・実践されている。本研究では、何故市民ランナーは自発的な運動が続くのか?との問いからランナーズハイの原因物質とされる内因性カンナビノイドが増加しやすい条件を探索した。きつい運動だけではなく30分程度は楽に運動できる低・中強度でも運動による高揚感やポジティブな感情の増加が得られるとの見解を示し、今後の運動習慣形成支援の方法の一助となる情報を得た。
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