研究課題/領域番号 |
19K11504
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 新潟医療福祉大学 |
研究代表者 |
佐藤 晶子 新潟医療福祉大学, 健康科学部, 准教授 (70593888)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2021年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2020年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
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キーワード | チアミン / ピルビン酸脱水素酵素複合体 / 間欠的高強度運動 / 低強度持久運動 / 高糖質食 / 高脂肪食 / チアミン欠乏食 / GLUT4 / FABP3 / 脂質代謝 / 血中乳酸値 / ピルビン酸脱水素酵素 / 短期的な不足 / エネルギー代謝 / 高糖質食、高脂肪食 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、欠乏症を発症しない程度の短期的なチアミン不足が糖質および脂質代謝を含むエネルギー代謝全体に及ぼす影響を、動物実験にて明らかにする。短期的なチアミン制限により、安静時にのみ見られた脂質代謝の停滞に着目し、そのメカニズムを解明するとともに、運動することの意義やエネルギー源が糖質または脂質に偏った場合の影響も確認する。「安静」や「エネルギー源の偏り」は「運動不足」「糖質や脂質の過剰摂取」とそれぞれ言い換えることもでき、これらの条件に短期的なチアミン不足が重なるときに生じる糖質および脂質代謝への影響を明らかにすることは、チアミンを継続的に摂取することの新しい意義を示すことにつながる。
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研究成果の概要 |
本研究は、欠乏症を発症しない程度の短期的な体内のチアミン量の低下が、チアミンを補酵素とするピルビン酸脱水素酵素複合体(PDC)の活性および糖質・脂質代謝に与える影響を動物実験にて明らかにすることを目的とした。その結果、体内のチアミン量が低下しても、安静時、間欠的高強度運動時、低強度持久運動時のいずれにおいてもPDC活性は変化しないことが示唆された。さらに、同条件下でエネルギー源が糖質または脂質に偏った場合でも、糖質及び脂質代謝は維持され、短期的な体内チアミン量低下の影響がないことが示された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
チアミン研究は歴史的に、長期の欠乏により生じる欠乏症の治療を目的として始まったが、現代ではそれほど長期のチアミン不足に陥ることは稀である。そのため体内チアミンの短期的な不足の影響は精査されてこなかったが、本研究により水溶性ビタミンであるチアミンも不足が短期であれば糖質および脂質代謝に影響を及ぼす可能性が低いことが示唆された。このことは盲目的なビタミン剤の摂取を抑制し、給食の現場における献立作成の自由度を増すことにもつながるものと考えられる。
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