研究課題/領域番号 |
19K11553
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 基金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分59020:スポーツ科学関連
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
中井 直也 滋賀県立大学, 人間文化学部, 教授 (90324508)
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研究期間 (年度) |
2019-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2019年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | タンパク質合成 / タンパク質分解 / 飢餓 / 栄養素再補充 / 骨格筋 / 飢餓ストレス / 絶食時間 / 栄養素の再補充 / タンパク質合成促進シグナル / 骨格筋細胞 / α-ケトグルタル酸 / グルコース飢餓 / 分岐鎖アミノ酸飢餓 / オートファジー / C2C12筋管細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
骨格筋量の維持・増進の方策提案およびそのメカニズムの解明は、健康寿命伸延のための必須の課題である。申請者は、グルコースやアミノ酸不足による飢餓ストレスは、骨格筋細胞内のタンパク質分解を高めるが、その後の栄養素の再補充は、タンパク質合成促進経路を強く活性化する可能性を見出した。本研究では、骨格筋細胞を対象としてタンパク質合成経路の感受性を高める飢餓ストレス条件、およびその効果発現を担う分子の探索を目的とする。本研究の成果により、タンパク質分解に注目した栄養素の摂取タイミングの科学的根拠を提供し、適切な絶食が骨格筋の量や機能を高める可能性を提唱する。
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研究成果の概要 |
一時的な栄養素飢餓後の栄養素の再補充が骨格筋細胞のタンパク質合成促進シグナルに及ぼす影響について検討した。培養細胞レベルでは、培地中の分岐鎖アミノ酸やグルコースを除き、骨格筋細胞を一時的に飢餓状態にした後、栄養素を再補充するとタンパク質合成促進シグナルが増強した。一方、マウス個体においては長時間の絶食は栄養素再補充による骨格筋タンパク質合成促進シグナルを減弱させた。すなわち、骨格筋タンパク質合成の促進には適切な飢餓ストレスが重要であることが示唆された。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、骨格筋量の維持・増進のためには栄養素の一時的な飢餓によるタンパク質分解が重要であることを明らかにした点で社会的意義がある。すなわち、運動や栄養摂取によるタンパク質合成の活性化のみに注目するのではなく、適切な飢餓(空腹時間)を設けることが重要であることを示した。また、培養細胞に対する栄養素の一時的飢餓と再補充の効果は、個体とは異なっていた。生体では一時的飢餓による生体反応は、神経系や内分泌系により複雑に調節されている可能性を示した点で学術的意義がある。
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